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  マコが可愛く見えてきたわけだが  

1 : :02/12/03 13:03 ID:Ko9vi5TD
ああ、矢口ファンやに・・。皆さん胸ちっさいマコについてどう思うよ。

2 :名無し募集中。。。:02/12/03 13:05 ID:ax2seZM2
2

3 :名無し募集中。。。:02/12/03 13:06 ID:fwgrBZuA
日本人好みの判官贔屓か
でも最近俺も許容できるようになってきた

4 :ねぇ名乗って…:02/12/03 13:06 ID:MVPz5fYO
誰が何と言おうと、マコ一筋だ。

5 :名無し募集中。。。:02/12/03 13:07 ID:5yPquV51
眼科に行きましょう。

6 :名無し募集中。。。 :02/12/03 13:08 ID:XKOgW45r
精神科が先

7 : :02/12/03 13:09 ID:bfHodkJG
>>4
お前がMVPだ!

8 :名無しさん:02/12/03 13:10 ID:XeftZraE
マンコが可愛く見えてきたわけだが  

9 :名無し募集中。。。 :02/12/03 13:10 ID:PXPStuV4
>>4
無理スンナ保田

10 :名無し様:02/12/03 13:14 ID:MUACa9CM
精神科→眼科へ行きましょう

11 :名無し募集中。。。:02/12/03 13:41 ID:zpoAIspd
>>1
从‘ 。‘从<おお...無理してんね

12 :名無し募集中。。。 :02/12/03 14:36 ID:T2mnLajg
ここにいるぜぇPVの炭が付いた顔にモエー。

13 : :02/12/03 16:11 ID:rjckU71q
やっと小川の良さに気がついたか。
俺はなっち推しだったのに、いつの間にか小川推しに・・・。

安倍>加護>石川>辻→小川>安倍>加護>石川>辻
まさか一推しになるとは・・・。

14 :名無しさん:02/12/03 16:12 ID:HsYuwsRC
http://www.nn.iij4u.or.jp/~sneak/perori/
フェラチオ(・∀・)イイ!!

15 :名無し募集中。。。:02/12/03 16:24 ID:5aKy8fKX
エンハーの「大丈夫ですよ」でハマりますた。

16 :サマー名無しタウン:02/12/03 16:27 ID:+bNP4alK
否定はしないが俺は小川は無理だなーやっぱ、、、
きついよ笑

17 ::02/12/04 18:25 ID:zVZRI3Mn
これの矢口もマコに萌えた。嗚呼、もう完全に矢口兼マコヲタや。
http://f2.aaacafe.ne.jp/~makolodk/src/makok0146.jpg

18 :エッチなお姉さん:02/12/04 18:27 ID:tI4wO1a9

清純そうな顔して好きもの!!
http://www.pink1.com/
http://www.pink1.com/

19 :名無し募集中。。。:02/12/04 18:48 ID:Yddc204B
http://homepage3.nifty.com/maccha/source/kon1667.jpg

一般人レベルで言えば可愛いんだと思うよ。だけどさ、
上の写真見るとタレント標準より2周りくらい顔デカくないか?
舞台だと顔がデカい方が映えるから俳優にはいるけど。




20 :名無し募集中。。。:02/12/04 18:53 ID:wzXEh25f
>>19
辻と、何より豆の隣だからだと思いたい。
この画像見るたびに辻がカワイ(ry

21 :名無し募集中。。。:02/12/04 19:05 ID:rRizD4V2
>>19
それよりも最下部に居るその他大勢のような方々は何者ですか?

22 :名無し募集中。。。:02/12/04 19:06 ID:7PA2vmQs
1 名前:1 投稿日:02/02/18 00:13
最近化粧なんかしてかわゆい


2 名前:Katjusha extender 投稿日:Katjusha extender
倉庫に落ちました。。。

23 : :02/12/04 19:07 ID:Zo7ZlX4B
小川満天

24 : :02/12/04 19:07 ID:KP3GG8iM
小川ってちゃんとしたメイクがつけば、めちゃいけてると思うのだが

25 :名無し募集中。。。:02/12/04 19:09 ID:wzXEh25f
>>21
C子カワイイよC子

ハロモニでの髪型と衣装は手抜きされてるとしか思えない小川

26 :無名:02/12/04 19:22 ID:JLie1m27
美少女日記の主演?に選ばれるだけあります。
菅谷ちゃん最高です!!

27 : :02/12/04 19:22 ID:Zo7ZlX4B
>>19
おがチャンちょっと原坊(桑田の嫁)に似てない?


28 :名無し募集中。。。:02/12/04 19:28 ID:ur0Jhgww
今売ってるマガジンにはMAXの状態で写ってると思う。
他のメンバーもMAXなので目立たないが。

29 :名無し募集中。。。:02/12/04 20:43 ID:xk203mUq
BUBKAのマコが主人公の漫画どっかにうpってない?



30 :ねぇ名乗って…:02/12/05 00:32 ID:82Q0kKR/
>>29
俺もキボンヌ。誰か知らない?

31 :名無し募集中。。。:02/12/06 10:56 ID:fFRgxo2K


32 :ねぇ、名乗って:02/12/08 17:20 ID:7nfxlsoc
un

33 : :02/12/08 22:39 ID:eGWH9sHS
小川、結構いいぞ。
来年は小川の年になりそうだ。

34 :ねぇ名乗って…:02/12/08 22:40 ID:XUeuIXRD
>>33
忘年会辺りからエンジンかかってきたよね。

35 :名無し募集中。。。:02/12/09 20:26 ID:Nai3cq73
いい意味でも吹っ切れてきてるのかも
何かしないと始まらないからね、六郎でも
なんでもやってみるべし

36 : :02/12/14 00:39 ID:oYX3yPDD
2連勝だしね。

37 :名無し娘。。。:02/12/14 01:02 ID:7zhXkuA5
マコかわいいよマコ

38 :名無し募集中。。。:02/12/14 01:32 ID:Lvmzt23W
小川は残念ながら一般受けしない。あの顔が。
俺も好きじゃないけど

39 :名無し募集中。。。:02/12/14 06:02 ID:vN1C+gtj
かわいくないのを自覚してるのがなんか切ない

40 :名無し募集中。。。 :02/12/18 23:07 ID:N4ViG4gY
なんとなく保全

41 :0426:02/12/19 17:08 ID:JJFwGaYy
ってか、性格悪いという噂。

42 :名無し募集中。。。 :02/12/19 17:18 ID:wX7NuU7V
ヤンマガのマコかわいいぞ

43 ::02/12/23 12:40 ID:N2NzBOC4
マコと高橋いいともキター――――――――――――。

44 :名無しさん:03/01/03 00:47 ID:CrAxuxMi
                        / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
Λ_Λ  | 君さぁ こんなスレッド立てるから          |
( ´∀`)< 厨房って言われちゃうんだよ             |
( ΛΛ つ >―――――――――――――――――――‐<
 ( ゚Д゚) < おまえのことを必要としてる奴なんて         |
 /つつ  | いないんだからさっさと回線切って首吊れ     |
       \____________________/

(-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ…
(∩∩) (∩∩) (∩∩)

(-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ…
(∩∩) (∩∩) (∩∩)

(-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ… (-_-) ハヤクシンデネ…
(∩∩) (∩∩) (∩∩)


45 :名無し募集中。。。:03/01/04 00:39 ID:dozuF5dG
http://f4.aaacafe.ne.jp/~makolodo/src/makoo0211.mp3

46 :名無し暮秋中。。。:03/01/06 02:00 ID:7TM1SBdT
ここ、ネタ系で使わせてもらってよろしいですかね?
ガンバッテルモンスレでやってたんですが、どーもスレ違い気味になりつつあるので、
あまりにかけはなれたネタについてはこっちを使う・・・かもしれない。
という程度ですが。

47 :山崎渉:03/01/10 04:42 ID:4v/SGyEY
(^^)

48 :山崎渉:03/01/10 17:02 ID:pP27NLdK
(^^)

49 : :03/01/10 18:52 ID:jN3w2Ujb
( ´D`)<どんべー

50 : :山崎渉 :03/01/12 21:45 ID:QZICkUbv
なるほどそうきたか

51 :山崎渉:03/01/13 23:32 ID:lUtKtjEE
普通の小川見てもなんとも思わないが、
ウエイトレス姿は(^^)

52 :名無し募集中。。。:03/01/13 23:39 ID:extOhyqm
マコかわいいよまこ
http://homepage3.nifty.com/maccha/source/kon2149.jpg

53 :名無し募集中。。。:03/01/19 21:32 ID:SpDBJfRU
可愛いよね。性格の良さが滲み出る可愛さだよ。

54 :名無し募集中:03/01/19 21:39 ID:c5jBO4bN
マコはムチムチ、たまらない。

55 :名無し募集中。。。 :03/01/22 07:20 ID:wtj1ewiV


56 :名無し募集中。。。:03/01/22 17:48 ID:xxO9NojU


57 :名無し募集中。。。 :03/01/23 23:21 ID:TSxapEKQ


58 :名無し募集中。。。 :03/01/25 00:52 ID:HbrKn1gs


59 :山崎渉:03/01/28 14:08 ID:Lb9JAYho
     ∧_∧
ピュ.ー (  ^^ ) <これからも僕を応援して下さいね(^^)。
  =〔~∪ ̄ ̄〕
  = ◎――◎                      山崎渉 

60 :名無し募集中。。。 :03/02/03 00:06 ID:ymaUg24C


61 :名無し募集中。。。 :03/02/05 23:56 ID:T1bK7QU6


62 :名無し募集中。。。 :03/02/07 01:34 ID:RiCbpIzF


63 : :03/02/11 02:32 ID:ZddJgLq1
川 ’ー’川「
川’ー’川「

64 :名無し暮秋中。。。:03/02/11 23:15 ID:8QdjG/a5

       【 マ コ 】

時間どろぼうとぬすまれた時間を人間に
とりかえしてくれた女の子のふしぎな物語 

65 :名無し暮秋中。。。:03/02/11 23:17 ID:8QdjG/a5

『大きな都会と小さな少女』
 

66 :大きな都会と小さな少女:03/02/11 23:18 ID:8QdjG/a5

大きな都会の南のはずれに、松林にかくれるようにして小さな円形劇場の廃墟がありました。
ある日のこと、廃墟に小さな女の子が住み着いたという話がつたわりました。
名前をマコとかなんとか・・・・

.'--'__ノ´フ--'__ノ´フ'--'__ノ´フ'--'__ノ´フ'--'__ノ´フ'-
--'__ノ´フ--'__ノ´フ'--'__ノ´フ'--'__ノ´ フ'--'_ノ´フ'-
-'__ノ´フ--'__ノ´フ'--'__ノ´フ'--'__ノ´フ '--'_ノ´フ'--'
__ノ´フ--'__ノ´フ'--'__ノ´フ'--'__ノ´フ'- -'_ノ´フ'--'__
   ̄'--'__ノ´フ'--'__ノ´フ'--'__ノ´フ'-- '_ノ´フ'--'__ノ
  〆〃ハ  ̄'--'__ノ´フ'--'__ノ´フ'--' '_ノ´フ'--'__ノ´
 ∬ ´◇`)        ̄'--'__ノ´フ'--'__ノ´フ'--'__ノ´_
  (つへ、ヽ、  ,,,        ̄'--'__ノ´フ'--'__ノ´フ
,,  ゝ,へ__)__)               ̄'--'__ノ´フ'-'
    ''''''''''''''''  γ⌒y~`;ヾ    ,,, ''      ̄'-
          ''^''~''''~''''''              '

マコは背が低くやせっぽちで、くしゃくしゃにもつれた真っ黒なまき毛をしています。
目は大きく、すばらしく美しくてやはり真っ黒です。


               〆〃ハ
              ∬ ´◇`)
               (   )
            (((  し(_) 

67 :大きな都会と小さな少女:03/02/11 23:19 ID:8QdjG/a5

円形劇場には半分くずれた小部屋がいくつかあって、マコはそこを住処としていました。
ある昼下がり、近くに住む人達が何人かやってきて、マコにあれこれと聞き出そうとしました。
マコは不安そうに聞いていました。

    いったいどこから来たんだね。お父さんやお母さんは?
  \________ _______________/
               ∨

   ノノノハヽノハヽヽ  ノハヽヽ
  (O゚ー゚O)(0^〜^)( `.∀´)        ノハベ
   (   ) (   ) (   )        (´◇`;∬
    | | |  | | |   | | |          (⊃⊂)
     (_)__) (_)__)  (_)__)         (__(_)

マコは困ったように目をそらし、ちょっと肩をすくめてみました。 

68 :大きな都会と小さな少女:03/02/11 23:21 ID:8QdjG/a5

    心配しなくていいんだよ。追い出そうってつもりじゃないんだ。いいかい、よくお聞き。
    おまえがここにいることをUFAに知らせるのはどうかね?そうすればお前はハロプロ
    に入れてもらえる。そこなら食べるものも寝るところもあるし。どう思う?
  \____ ______________________________/    
         ∨   
                     いやよ。そんなとこ、いきたくない。あたしはそこから逃げてきたんだもの。
                     ・・・窓に格子がはまっているの。毎日ぶたれるのよ・・・わるいこともしないのに。
                   \_____  ___________________________/
                            ∨
   ノノノハヽノハヽヽ  ノハヽヽ
   (O゚ー゚O)(0^〜^)(`.∀´ )        ノハベ
   (   ) (   ) (   )        (´◇`;∬
    | | |  | | |   | | |          (⊃⊂)
     (_)__) (_)__)  (_)__)         (__(_)



 そうだね、わかるよ。
\__ _____/
    ∨
                  ・・・・・      ?
   ノノノハヽノハヽヽ  ノハヽヽ
   (O゚ー゚O)(^〜^;)(`.∀´; )        ノハベ
   (   ) (   ) (   )        (´◇`;∬
    | | |  | | |   | | |          (⊃⊂)
     (_)__) (_)__)  (_)__)         (__(_)

一人の老人がうなづきながらいいました。ほかの人達もやはり、わかるわかるとうなづきました。 

69 :大きな都会と小さな少女:03/02/11 23:23 ID:8QdjG/a5

みんなは長いこと評定したあげく、マコをここに住まわせ、みんなで力を合わせてこの子の
面倒を見るということで意見が一致しました。

みんなは早速マコの住んでいる半分崩れかかった部屋を片づけて、できるだけ住み良い
ところにすることからはじめました。

中に一人絵心のある左官屋がいて、最後の仕上げに壁に素敵なカボチャの絵を描きました。

        |     |/ _t__ \|
        |     |  (( ) )  |     
        |      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ノハヽヽ
        |            (`.∀´ ) <完璧!
          ─────    ⊂   ⊃
      /              | | |
    /               (__(_)
      〆〃ハ
     ∬∬ ´) わ〜
      (   )
      (__(_) 

70 :大きな都会と小さな少女:03/02/11 23:24 ID:8QdjG/a5

そのあと今度は、子供達が食べ物のお裾分けをもってやってきました。

      ノハヽヽ ノノノ从ヘ §ノヽ§
     (〜^◇^)川 ’ー’)( ・e・)
      (つ◆)  (つ▽) (つ□)
   (((  し(_)   し(_)  し(_)

子供の数が多いだけに食べ物も山ほどあって、その晩はみんなでマコの引っ越し祝いにちょっとした
宴会ができたほどです。その宴会は、貧しい人達だけがやりかたを知っている、心のこもった
たのしいおいわいになりました。


\\              //

     ノハヽヽ ノハヽヽ
     (0^〜^)( `.∀´)
    ノノノノハミ §ノヽ§ノハヽヽ        デッヘッヘ
    川’ー’リ( ・e・)( ^▽^)
 ∋o/ハヽo∈@ノハ@〜ノハヽヽ〜       ノハベ
   ( ´D`) ( ‘д‘) (〜^◇^)       (▽`*∬
   (   )  (   )    (   )         (   )
   (_)__)  (_)__)   (_)__)          (_)__) 

71 :大きな都会と小さな少女:03/02/11 23:25 ID:8QdjG/a5

こうして、小さなマコと近所の人達との友情が始まったのです。


     〆〃ハ
    ∬ ´▽`)
     /   )
     ∪ つ つ   
  〈 ̄ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
    〉      ヘ   |
''""'''"""'''~''"'''""''"'""~""^""""'''""'''""''''"^'"~"""''"
 ''""'''""''''                     ''''""''
     ''""'''"' '''"'"''""'''"'''          
                      ''"~" "'"`"'

(つづく) 

72 :名無し募集中。。。:03/02/12 00:10 ID:NmuOdfzf
(・∀・)イイ!
モモでへね。期待してまつ。


73 :名無し募集中。。。:03/02/12 13:59 ID:KCavkDJY
よさげ。がんがって。

74 :名無し暮秋中。。。:03/02/12 23:52 ID:NTCq35dZ
一応念のため書いておきますが、「モモ」のパクリです。
ノノジャーノンみたいなもんだと思ってください。

75 :名無し募集中。。。:03/02/13 17:24 ID:VMuAwHOO
ミヒャエル・エンデね。更新楽しみにしてます。

76 :名無し暮秋中。。。:03/02/14 23:28 ID:qJ29e8Hx

>>71続き

『めずらしい性質とめずらしくもないけんか』

77 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/14 23:29 ID:qJ29e8Hx

・・・・・
それ以来、マコの暮らしはとても具合良くなりました。


          |     |/ _t__ \|
          |     |  (( ) )  |
          |      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      ∬´◇` ∬ ♪
        (∩∩)───────────────
      /
    / 

78 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/14 23:30 ID:qJ29e8Hx

食べ物に事欠くことは無いし、雨つゆをしのぐ屋根はあるし、そしてなによりもよい友達がたくさん
できました。

       マ〜コちゃん!> @ノハ@ ノノハヽ§ノヽ§∋o/ハヽo∈
                   (‘д‘ )川’ー’川(・e・ )  (´D` )
              |  ̄| ̄ ̄U| ̄U ̄U ̄U| ̄U ̄U| ̄U ̄U ̄|\
              | ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄|\|
              | ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄|\|
              | ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄|\|
   〆〃ハ
  ∬∬*´) デッヘッヘ・・・
   (   )
   (__(_) 

79 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/14 23:33 ID:qJ29e8Hx

ところが、近所の人達にとってもこの子が来たことが大変な幸運だったことが、だんだんわかってきました。
マコがとても役に立ったのです。マコのところには、入れ替わり立ち替わり、みんなが訪ねて来ました。


   ノ从~\ヽ  ノノハヽヽ   ノハヽ   ノハヽヽ
   ( ‐Δ‐) (0⌒ v.⌒0) ( `_´)  川σ_σ||       ノハベ
   (   )   (    )   (   )    (   )      (´◇` ∬
   人  Y    人  Y    人  Y    人  Y       (   )
((( し(_)    し(_)   し (_)    し(_)       (__(_) 

80 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/14 23:35 ID:qJ29e8Hx

でも、どうしてでしょう?
マコがものすごく頭が良くて、何を相談されても良い考えを教えてあげられたからでしょうか?
慰めてほしい人に心にしみる言葉を言ってあげられたのでしょうか?

      〆〃ハ
      ∬ ´◇`) /  < 数学が無矛盾である限り数学は自らの無矛盾性を証明できない
      /   つ    
    ┳━━━┳
    ┃┌─┐┃
    ┃│  │┃
    ┃└─┘┃
    ┣━━━┫

違うのです。こういうことについてはマコは他の子と同じ程度のことしかできません。
するとマコは、特別歌が上手だとか、楽器がいまうとか、踊りだとかの特技があったのでしょうか?

      ♪                    〔〕
          ♪  ♪      〆〃ハ |||o
      〆〃ハ           ∬´◇`)|||            ノハベ
     ∬ ´◇`)〜♪        (  つ/|||ゝ       ((  (´◇` ∬∩  ))
      ( つ¶()             > / へ゜>           ⊂   ) 

81 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/14 23:37 ID:qJ29e8Hx

いいえ、これも違います。
小さなマコにできたこと、それは相手の話を聞くことでした。
なあんだ、そんなこと、と皆さんは思うでしょうね。でも、本当に「聞く」ことの出来る人は、
めったにいないものです。その点でマコは、素晴らしい才能をもっていたのです。

         \ | /
        ― (m) ─
           目

         ノハヽヽ
         ( `・ゝ´)       ノハベ
          (つへ、ヽ、    (´◇` ∬
           ゝ,へ__)__)     (∩∩)

マコは、ただじっと座って注意深く聞いているだけです。その澄んだ黒い瞳は相手をじっと
見つめます。すると相手は、自分のどこにそんなものが潜んでいたかと驚くような考えが、
すうっと浮かび上がってくるのです。 

82 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/14 23:38 ID:qJ29e8Hx

マコに話を聞いてもらっていると、どうしてよいかわからずに思い迷っていた人は、
急に自分の意志がはっきりしてきます。

             ・・・・・・・!

              ノハヽヽ
     〆〃ハ     (0゜-゜0)
    ∬ ´◇`)     (   )
     (∩∩)      (__(_)

引っ込み思案の人は、急に目の前がひらけ、勇気が出てきます。

     よ〜し

     (ノ^^\)
     ヽ^∀^ノ
      (   )      ノハベ
      | | |      (´◇` ∬
      (_)__)      (∩∩)

不幸な人、悩みのある人には、希望と明るさがわいてきます。

          まだまだ まだまだや・・・

              ノ从~\ヽ
             从~∀~#从
     〆〃ハ    ⊂⊂  )
    ∬ ´◇`)     | | |
     (∩∩)      (__(_)

こういうふうにマコは人の話が聞けたのです! 

83 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:24 ID:cNwrx0Rd

・・・・・・
ある日のこと、2人の村人が円形劇場のマコを訪ねてきました。
2人は隣同士に住んでいるのに殺し合いになりかねないほどのけんかをして、口をきかない
仲になっていました。

        ノハヽヽ       ノハヽヽ
       (0`〜´)---☆---(`.∀´ )
       (⊃ ⊃       ⊂ ⊂)
       //> >        < <\\
      (_)(_)         (_)(_)

まわりの人に勧められて、不承不承マコのところにやってきたのです。。

ハヽヽ                      ノハヽヽ   ノハヽヽ
 ^▽^)∩))                 フン(^〜^0)  ( `.∀´)フン  
   )                       (   )   (   )  
                           人  Y    人  Y    
                        ((( し(_)    し(_) 

84 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:25 ID:cNwrx0Rd

ひとりは、マコの部屋の壁にカボチャの絵を描いてくれた左官屋のケイです。


         ノハヽヽ
         (`.∀´ ) 絵は得意よっ!
          (   )

もう一人は、ヒトミという名前で、町はずれで居酒屋を営んでいます。


         ノハヽヽ
         (0^〜^) YO〜!
          (   ) 

85 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:27 ID:cNwrx0Rd

2人が離ればなれに座ってにらみ合っているのを見て、マコは石の舞台の端に腰掛けることにし、
かわるがわる眺めました。

 ノハヽヽ                                ノハヽヽ
 (0`〜´)                               (`.∀´ )
  (つへ、ヽ、                              //⊂)
   ゝ,へ__)__)                             (__(__ へノ
''""'''"""'''~''"'''""''"'""~""^""""'''""'''""''''""""''" ''""'''"""'''~''"'''""''"'""'"~"
 ''""'''""''''                     ''''""''  ''""'''""''''
                   ノハヽノハ
                  (`∬≡∬´)
                    (   )
                〈 ̄ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
                  〉      ヘ   |

そしてどういうことになるか、待つことにしました。 

86 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:29 ID:cNwrx0Rd

2人は長いこと座っていましたが、そのうちケイが立ち上がって言いました。

  アタシは帰る!でもね、マコ、あいつはこのとおり強情なんだ
  なんのためにアタシがこれ以上待つ必要がある?        
\____ ______________________/
       ∨
                  いいともさ、さっさと帰っちまえ
                  俺は悪いことをした奴とは仲直りなんぞしねえからな!
                \___________  ___________/
                                  ∨
      ノハヽヽ                      ノハヽヽ
      ( `.∀´)                     (`〜´0)
      ⊂   )        〆〃ハ          ⊂   )
       | | |        ∬;´◇`)          | | |
       (_)__)        (∩∩)           (__(_) 

87 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:30 ID:cNwrx0Rd

  悪いことをした?もう一度言ってみなさいよ!
\____ _______________/
       ∨
                 ああ、何度でもいってやらあ!
                 お前は年増で顔が怖いから面と向かって本当のことを言える奴はいねえと思ってやがる。
                 だが俺は言うぞ!さあこっち来て俺を殺しゃいいだろ!                    
                \___________  ________________________/
                                  ∨

      ノハヽヽ  Fuck!                ノハヽヽ
      (#`.∀´)∩       !         ε= (`〜´0)
       (⊃  )        ノハベ           (   )
       | | |        (´◇`;∬          | | |
       (_)__)        (∩∩)           (__(_)

        ∧
/ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  まったく殺っときゃよかったよ。けどね、マコ、あいつがどんな嘘つきかこれでわかったろ。 
  アタシはただあいつの襟首ひっつかんで酒場の水桶につっこんでやっただけだ。
  あんな水桶じゃ、ネズミだって溺れっこないわよっ。 

88 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:32 ID:cNwrx0Rd

こうしてすさまじい言い合いが続きましたが、マコにはさっぱり飲み込めません。
けれどそのうち、ケイがヒトミを水桶につっこんだのは、ヒトミが客の前でケイの横っ面を
ひっぱたいたせいだとわかりました。
ところがそれは、ケイが店の食器を全部叩き割ろうとしたからだと言うのです。


   ノハヽヽ   ノハヽヽ     :    ノハヽヽ    ノハヽヽ
 ∴(`.∀´(⊂≡(`〜´0)      :   (0;^〜^)   ( `.∀´)ミ
   (⊃ ⊃    (  と)      :    (⊃ ⊃    (   ⊃   −−−−\_Σ  
\_________  ________________________/
               ○
              o
       〆〃ハ 
      ∬ ´◇`)  ナルホド・・・
       (∩∩) 

89 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:33 ID:cNwrx0Rd

 そんなことするもんですか!アタシはつぼをたった一つ壁に投げつけただけよ。
 それだって元々ヒビの入ったシロモノじゃない。
\____ ____________________________/
       ∨
                  それにしても、とにかく俺のつぼだ。あんなことする権利はお前には無いんだ!
                \___________  _____________________/
                                  ∨

      ノハヽヽ                      ノハヽヽ
      (#`.∀´)                      (`〜´0)
      ⊂  ⊃        〆〃ハ        Σ⊂   )
       | | |        ∬ ´◇`)          | | |
       (_)__)        (∩∩)           (__(_)

ところが、ケイに言わせると、それは当然の仕返しで、ヒトミがケイの左官屋としての
名誉を傷つけたのが悪いのだ、というのです。 

90 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:34 ID:cNwrx0Rd

 「お前は昼間から飲んだくれてるから壁もまっすぐにできねえ、羊の絵もまともに書けねえ、
 ピサの斜塔はお前のひいじいさんの作ったものだからな」とこうぬかしやがったんだ!
\____ _______________________________/
       ∨
                  バカだなケイ、ありゃただの冗談じゃないか!
                \___________  _______/
                                  ∨

      ノハヽヽ                      ノハヽヽ
      ( `.∀´)=3                    (^〜^;0)
       ( つと)        ノハベ          ⊂  ⊃
       | | |        (´◇` ∬          | | |
       (_)__)        (∩∩)           (__(_)

        ∧
/ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 結構な冗談だわね。そんな冗談でアタシが笑えるかい! 

91 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:35 ID:cNwrx0Rd

ところがこの冗談もその前のケイの悪ふざけのお返しだったのです。
ある朝、ヒトミの店のドアに真っ赤な字で


  ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━┛    ┃
  ┃                            ┃
  ┃(能無しは 酒場のおやじにしかなれず)    ┃
  ┃                            ┃
  ┃  ヴュア ニヒツ ヴィルト ヴィルト ヴィルト       ┃
  ┃                            ┃
  ┃                            ┃


と落書きがしてあったそうです。ヒトミにしてみれば、冗談どころではありません。 

92 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:36 ID:cNwrx0Rd

今度は二人はどっちの冗談のうほうがマシかをむきになって言い争いましが、しばらくすると口をつぐみました。

       ・・・・・                     ・・・・・

       ノハヽヽ       ・・・・・・         ノハヽヽ
       (;`.∀´)                    (^〜^;0)
       (∪ ∪       ノハヽヽ          ∪ ∪)
       | | |        ∬´◇`∬          | | |
       (_)__)        (∩∩)           (__(_)

マコは大きな目で2人を見つめています。
内心では自分たちのことを笑っているのかな?悲しんでいるのかな?
2人は急に、鏡をつきつけられたような気がして恥ずかしくなりました。 

93 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:37 ID:cNwrx0Rd

 ・・・そうね、なにも店のドアに書くことはなかったわね。
 お前がたかが1杯のぶどう酒を断りさえしなきゃあんなことはしなかったんだ。
 アタシはいつだってちゃんと金は払ってるんだ。あんなあしらいをうけるいわれは無かったんだぞ。
\____ ___________________________________/
       ∨
                  無いもんか!聖シノダミホの件を忘れたか?ホ〜ラ、顔色が変わった。
                  あの件じゃ俺にまんまといっぱい食わせやがったからな。
                \___________  __________________/
                                  ∨

      ノハヽヽ                      ノハヽヽ
      ( `.∀´)         ?          (`〜´0)
       ( つと)        〆〃ハ          ⊂   )
       | | |        ∬ ´◇`)          | | |
       (_)__)        (∩∩)           (__(_)

        ∧
/ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
 いっぱい食わせた?まるっきりさかさまじゃないの! 

94 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:38 ID:cNwrx0Rd

その事件というのはこうです。
ヒトミの酒場には聖シノダミホの絵が壁にかけてありました。
ある日のこと、ケイはこの絵をほめて、譲ってくれと言い出したのです。

┌────┐
│(  )    │
│T&C     │
│ガタメキラ   │
└────┘       イイ!     ・・・・・
           ノハヽヽ    ノハヽヽ
          ∩( `.∀´)   (^〜^0)
           (   )    (   ) 

95 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:39 ID:cNwrx0Rd

するとヒトミはうまいこといって、ケイのラジオと交換する話にもっていきました。

                    \ | /
                   ― (m) ─
                      目

           ノハヽヽ    ノハヽヽ
           ( `.∀´)   (^〜^0)
           (   )    (つと )


                /
               [゚゚□]
            \__  __/ 
                 ○
    ・・・OK・・・       o
           ノハヽヽ    ノハヽヽ
           ( `.∀´)   (^〜^0)
           ( つと)    ⊂  ⊃

ところが絵をはずしてみると、絵の裏に1枚のお札が入っていることがわかったのです。

                !!
           ノハヽヽ     ノハヽヽ
         Σ( `.∀´)    Σ(^〜^0)
           (   ⊃[1000]⊂   )

ヒトミはケイに、その金は交換の話に入っていなかったものだから、こっちによこせと
要求しました。そしてケイがいやだと答えたので、それなら酒を売るのもお断りだ、と宣言
したのです。これがけんかのはじまりでした。 

96 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:40 ID:cNwrx0Rd

                  (^〜^0)・・・なあ、今だから正直に言ってくれよケイ。−前からあの金のことを
                  知っていたのか?
                \________________________ ________/
                                                    ∨
  ( `.∀´)当たり前さ。そうじゃなくてどうしてあんな交換を承知するかい。
\____ ____________________________/
       ∨
                  (`〜´0)じゃあ騙したのはお前だってことも認めろよ!
                \________________________ _/
                                                    ∨
  ( `.∀´)なぜ?じゃお前は本当にあの金のことをしらなかったの?
\____ ____________________________/
       ∨
                  (^〜^0)知らなかった。誓ってもいい
                \___________  ____/
                                  ∨

      ノハヽヽ                      ノハヽヽ
      ( `.∀´)                     (^〜^0)
       (   )       ノハヽヽ          (   )
       | | |        ∬´◇`∬          | | |
       (_)__)        (∩∩)           (__(_) 

97 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:41 ID:cNwrx0Rd

  (#`.∀´)そう!するとやっぱりアタシを騙そうとしてたのね。そうでなきゃあんな
  絵なんぞでアタシのラジオをまきあげるなんて考えられないじゃない、え?
\____ ____________________________/
       ∨
                  (´〜`0)・・・お前はどうして金のことを知ってるんだ?
                \________________________ _/
                                                    ∨
 ( `.∀´)あの2日前に、ある客がお供えにってあそこに札を入れるのを見てたのさ
\____ ____________________________/
       ∨
                  (^〜^0)・・・大金だったのか・・・?
                \________________________ _/
                                                    ∨
 ( `.∀´)アタシのラジオの値段より、多くもなし少なくもなし、ってところさ。
\____ ____________________________/
       ∨
                  (´〜`0)すると俺達のけんかのもとは・・・
                \___________  ______/
                                  ∨

      ノハヽヽ                      ノハヽヽ
      ( `.∀´)                     (´〜`0)
       (   )       ノハヽヽ          (   )
       | | |        ∬´◇`∬          | | |
       (_)__)        (∩∩)           (__(_) 

98 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:42 ID:cNwrx0Rd

 た か が 切 り 抜 き の 聖 シ ノ ダ ミ ホ だ け っ て こ と か !
\____ __________________ __________/
       ∨                          ∨

      ノハヽヽ                      ノハヽヽ
      ( `.∀´)                     (^〜^0)
       (   )       ノハヽヽ          (   )
       | | |        ∬´◇`∬          | | |
       (_)__)        (∩∩)           (__(_) 

99 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:43 ID:cNwrx0Rd

すると突然、二人は同時に声をあげて笑いはじめました。


   \\     //               \\     //

       ノハヽヽ                     ノハヽヽ
     (((( `.∀´))))      !?         ((((^〜^0))))
       (⊃⊂)      ノハヽヽハヽヽ        (⊃⊂)
       | | |      (´◇`≡´◇`)         | | |
       (_)__)        (∩∩)           (__(_)


それから2人はマコのところに来て、彼女の肩に腕をまわし

                ありがとう!!
          \__  _____ ___/
               ∨       ∨
         
             ノハヽヽ      ノハヽヽ
             ( `.∀´) ノハヽヽ(^〜^0)
             (   ⊃∬´▽`∬⊂   )
             | | |   ⊂  ⊃  | | |
             (_)__)   (__(_)  (__(_)

と言いました。 

100 :めずらしい性質とめずらしくもないけんか:03/02/15 23:44 ID:cNwrx0Rd

2人が帰っていった時、マコは長いこと手をふって見送りました。
ふたりの友達がまた仲良くなったことに、マコはとても満足していました。


     〆〃ハ  
    ∬ ´▽`)ノ ))
     (∩∩)
 〈 ̄ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
  〉      ヘ   |


さあ、これでもやっぱり、人に耳を傾けるなんてたいしたことないと思う人がいますか?
そういう人は、マコのようにできるかどうか、一度試してみることですね。

(つづく) 

101 ::03/02/16 00:11 ID:9jCO4zpt
なるほど、某スレの部屋は左官屋のケイさんがつくったんでつか。

102 : :03/02/16 00:30 ID:fLKjI9r4
根本はるみとか言うのに似てると思うのだが…。

103 : :03/02/16 00:47 ID:75hk2OLq
モモを読んだ遙か昔を思い出しました。

104 :名無し暮秋中。。。:03/02/16 23:19 ID:q7OEn54C
>>100続き

『暴風雨ごっこと、ほんものの夕立』

・・・けれどこれはまた別の物語。いつか別の時に話すとしよう。 

105 :名無し暮秋中。。。:03/02/16 23:21 ID:q7OEn54C

『無口なおばあさんとおしゃべりな若者』
 

106 :無口なおばあさんとおしゃべりな若者:03/02/16 23:22 ID:q7OEn54C

どんなにたくさん友達がいても、その中には特別に好きな親友というものがいるものです。
マコには親友が2人いて、ひとりは若者、もうひとりは年寄りです。どっちが好きかはマコにも言えないほどでした。

お婆さんの名前は道路掃除婦アサミです。アサミは昔AHのダンサーでもありました。

       __
    ∋o|__|_
   m 川o・-・)
    ̄ ̄(つ )
   (((  し(_) 

107 :無口なおばあさんとおしゃべりな若者:03/02/16 23:23 ID:q7OEn54C

アサミは頭が少しおかしいんじゃないかと考えている人が大勢いるのですが、それというのは彼女は
なにを聞かれてもただニコニコと笑うばかりで返事をしないからです。

   \      /
                 ・・・・・
      ノノノハヽ
     从VvV从     ノハヽo∈
     ⊂   ⊃     (・-・o川
      | | |        (⊃⊂)

彼女は質問をじっくり考えるのです。どう答えるべきか時間をかけて考えます。そして大抵は2時間も、
時にはまる一日考えてから、やおら返事をします。
だからみんなは、アサミの言葉に首を傾げて、おかしな奴だと思ってしまうのです。

                 ???
    〜〜〜〜〜!          ハァ?
                 ノノ_, ,_ハヽ
    ∋oノハヽ      从VvV从
      川o・-・)       (   )
      (  つ       | | | 

でもマコだけはいつまでもアサミの返事を待ちましたし、彼女の言うことがよく理解できました。
こんなに時間がかかるのは、彼女が決して間違ったことを言うまいとしているからだと知っていたからです。

             ・・・・・    ・・・・・

             〆〃ハ     ノハヽo∈
            ∬ ´◇`)   (・-・o川
             (∩∩)     (∩∩)
     ''""'''"""'''~''"'''""''"'""~""^""""'''""'''""''''"^'"~"" 

108 :無口なおばあさんとおしゃべりな若者:03/02/16 23:25 ID:q7OEn54C

アサミは毎朝、夜の明けないうちに自転車を走らせて街に行き、ホウキと手押し車をもらって道路を掃除します。
                                  。 
    ;     。           ;   ☆ .    .
      .         ☆       .  。             
   。     .                      ;     o  
☆      o      ,         ; .  。
                __
             ∋o|__|_
               川o・-・) 
               ( O┬O  キコキコ
           ≡ ◎-ヽJ┴◎

道路の掃除を彼女はゆっくりと、でも確実にやりました。
ひとあし、ひと呼吸、ひとはき・・・汚れた道路を前に、きれいになった道路を後にして、こうして進んでいる間に、
とても意味深い考えが心に浮かんでくることがよくありました。

         __       (・・・・・・!)
       _|__|o∈  o○
        (・-・o川
       /と   ) 
     mm (__)\ノ ))) 

109 :無口なおばあさんとおしゃべりな若者:03/02/16 23:27 ID:q7OEn54C

アサミは仕事が済んでマコと並んで腰掛けているとき、こういう深い考えを話しました。
マコは特別すばらしい聞き手でしたから、アサミの舌はひとりでにほつれ、ぴったりした言葉が見つかるのです。


 ・・・ねえマコ。
 とっても長いダンスを受け持つことがよくあったの。おっそろしく長くて、これじゃとてもやりきれない、
 こう思ってしまいます。
\___________ _____________________________/
                  ∨

        〆〃ハ     ノハヽo∈
       ∬ ´◇`)   (・-・o川
        (∩∩)     (∩∩)

そのあと、彼女はしばらく口をつぐんで、じっと前の方を見ています。

        〆〃ハ   ∋oノハヽ
       ∬ ´◇`)   川o・-・) ・・・・・
        (∩∩)     (∩∩)
              Now Loading 

110 :無口なおばあさんとおしゃべりな若者:03/02/16 23:29 ID:q7OEn54C

 そこでせかせかと踊り出します。どんどんスピードをあげていく。でもダンスはちっともうまくならない。
 だからもっとすごい勢いで練習しまくる。心配でたまらないんですね。
 そしてしまいには息が切れて動けなくなっちゃう。こういうやりかたはいけません。
\___________ _____________________________/
                  ∨

        〆〃ハ     ノハヽo∈
       ∬ ´◇`)   (・-・o川ノ
        (∩∩)     (∩∩)

ここで彼女はまたしばらく考え込みます

        〆〃ハ   ∋oノハヽ
       ∬ ´◇`)   川o・-・) ・・・・・
        (∩∩)     (∩∩)
              Now Loading 

111 :無口なおばあさんとおしゃべりな若者:03/02/16 23:30 ID:q7OEn54C

 一度に全部のことを考えちゃダメ。わかる?次の1歩のことだけ、次のひと呼吸のことだけ
 考えるんです。すると楽しくなってきます。これが大事なんですね。
 ひょっと気がついた時には、1歩1歩進んできたダンスが全部できています。どうやってやりとげたかは、
 自分でもわかりません。

 ・・・これが大事なんです。
\___________ _____________________________/
                  ∨

        〆〃ハ     ノハヽo∈
       ∬ ´◇`)  ヽ(・-・o川
        (∩∩)     (∩∩)



       デッヘッヘ     えへへ・・・

        〆〃ハ    ノハヽo∈
       ∬ ´▽`)   (^-^o川
        (∩∩)     (∩∩) 

112 :無口なおばあさんとおしゃべりな若者:03/02/16 23:32 ID:q7OEn54C

マコはアサミが大好きでした。そして彼女の言ったことは全部、心の中に大事にしまっておきました。


                    ∋oノハヽ
   〆〃ハ              川o・-・)
  ∬ ´▽`)ノ ))            (   )
   (∩∩)            (((  し(_)

113 :無口なおばあさんとおしゃべりな若者:03/02/16 23:37 ID:q7OEn54C


マコのもうひとりの親友はあらゆる点でアサミと正反対の若者でした。

夢見るような目をしたきりょうよしの若者なのですが、これがまた口からさきに生まれてきたような
驚くべき口達者なのです。絶えず冗談をふりまき、減らず口をたたいて、相手が思わず知らず
つりこまれて笑ってしまうような、心底陽気な笑い方をします。

名前はテラダなのですが、みんなツンクと呼んでいました。

        ノハヽヽ
       (0―0ヽ) < 季節の見えない孤独な都会〜♪
        (   )
         Y 人
        (_)ヽ__) )))

ツンクは音楽家です。
けれど残念なことに、ツンクにオファーがあることはめったにありませんでした。
ですからツンクは、機会さえあれば芸人への楽曲提供も、バラエティーの出演も、地方まわりも、
結婚式の立会人も、犬の散歩係も、葬式参列者も、グッズ売りも、観光ガイドも、どんな仕事でも
受けました。

                         非      熱湯
    ノハヽヽ         ノハヽヽ   .//       ↓    ノハヽヽ
   (0―0ヽ)       (/0―0)ハ_/Cハ           (0―0l|l)
    θ、⊂ )       ⊂    .) 呂~/      ∫∫∫  (   )
  ⊂二(\/           .)  .(__.)     |〜〜〜〜|  | | |
      し \|/       (_/\_.)       .|____|  (__(_)
       /| 

114 :無口なおばあさんとおしゃべりな若者:03/02/16 23:39 ID:q7OEn54C

でもツンクには、いつか有名になりたいという夢がありました。
そうなったら、庭園にとりかこまれたおとぎの国のように美しい家に住んで、金のライターで煙草を吸い、
長者番付に名を連ねるのです。
         
           +      +   +
      +       +     +
            ノハヽヽ
         ∇⊂(0―0ヽ)つ━~~
         ┻//   /_::/:::/    +
           |:::|/⊂ヽノ|:::|/」
         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/|
       /______/ | |
       | |-----------|  
  \_________  ___/
                 ○
                   o   ノハヽヽ
                      (/0―0)

ツンクは、名声に輝く自分の将来の姿を思い描きました。その姿は、太陽の光のようにはるかかなたから、
今の貧しい自分を暖めてくれるように思えるのです。 

115 :無口なおばあさんとおしゃべりな若者:03/02/16 23:43 ID:q7OEn54C

ほかの人がこの夢を笑ったりすると、ツンクは叫んだものです。

        俺はやってみせるで!今に思い知る時が来るからな!
      \___________  ___________/
                        ∨
                      ノ_, ,_ヽヽ
                     ⊂(0―0ヽ)          
                      ヽ(     )ゝ         
                       (_\ \
                          (__)

ノハヽヽ ノハヽヽ ノハヽヽ
( `.∀)( 0^〜)(  ^▽) )))

でも、どうやってその夢を実現するかとなると、自分でもハッキリ言えませんでした。

   その気になれば、金持ちになるのなんか、簡単や。
   でもな、ちょっとばかりいい暮らしをするために、命も魂も売り渡しちまった奴を見てみい!
   俺はイヤやな。
   たとえ1杯のコーヒー代に事欠くことがあっても・・・ツンクはやっぱりツンクのままでいたいんや!
 \__________________ _____________________/
                             ∨
                        ノハヽヽ
                       (/0―0) =3
                        ( つと)
                        | | |
                        (_)__)
     ハイハイ
ノハヽヽ
(^▽^ ) ))) 

116 :無口なおばあさんとおしゃべりな若者:03/02/16 23:45 ID:q7OEn54C

ツンクとアサミのように、これほど違った種類の人間がなかよしだなんて、そんなことはありえない
と考えるのが普通でしょう。ところが、この2人は本当になかよしなのです。
不思議なことに、ツンクを軽薄だと非難したことのない唯一の人は、他ならぬアサミでした。
そして同じく不思議なことに変わり者のアサミを笑い者にしたことのないたった一人の人間が、
あしゃべりツンクだったのです。

      \\               //
                    ノハヽヽ
      ∋oノハヽ        (0―0ヽ)
       川o・-・)   〆〃ハ  (   )
        (   )  ∬ ´▽`)  | | |
        (_)__)   (∩∩)  (__(_)

それというのも、このふたりの話にじっと耳を傾ける小さなマコがいたせいなのかもしれません ─── 

117 :無口なおばあさんとおしゃべりな若者:03/02/16 23:46 ID:q7OEn54C

─── 3人のうち誰一人、自分たちの友情にもうすぐ暗い影がさすだろうなどとは、思ってもみませんでした。
その影は3人の友情ばかりでなく、じわじわと広がりながら大都会の上に冷たくかぶさってきていたのです。

                   ^^
                ^^        :::::::::::::::::::::::::::::::::
         ::::::::::::::::::::::::::::::::::     ^^
                  ....................       ::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::           ...::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::....
          .::::::::::::::::::::::........                ::::::::::::::::::::
  :::::::::::        ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
                 .:::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::........
              ......:::::::::::;;;''        ';;;::::::::::::::::::.......
┐ ┌─┘ ┌─┌┌  ~~^^ ~~~~~^^^~  ~~^^~~~^ ~~~^^~~~~
              ┌│──┐ ┐  ┌──┘┐ 

118 :無口なおばあさんとおしゃべりな若者:03/02/16 23:48 ID:q7OEn54C

それは音もなく人目につかず攻め込み、誰もそれに気付かないので防ぐ人もいません。
── その侵略者たちはいったい何者でしょうか?

アサミでさえ、ますます数を増しながらなにやら精力的に働き回っているらしいその「灰色のヤマザキたち」
に気付きませんでした。

彼らは頭のてっぺんから足の先まで灰色をした服に身を固めた紳士たちです。
顔まで灰そのものの色で、頭にまるくて硬い帽子をのせ、小さな灰色の葉巻をくゆらせています。
どの男も必ず鉛のような灰色の書類鞄を抱えていて、そしてしょっちゅう小さなメモ帳のなにやら
書き込んでいます。

           /⌒ヽ,
          ⊂ニニ⊃  
      ~~━∩( −  )
           (  ∪
           | | □
           (__(_)

ツンクも、この灰色のヤマザキたちが幾度か円形劇場の近くをうろついていたことに気付きませんでした。 

119 :無口なおばあさんとおしゃべりな若者:03/02/16 23:53 ID:q7OEn54C

マコだけは、ある晩、廃墟の一番高い塀の上に彼らの黒い影が現れた時、男達をよく見ていました。

                        /⌒ヽ,      /⌒ヽ,
                       ⊂ニニ⊃    ⊂ニニ⊃  
             (・・・・・) >   (  − )   ∩( −  )  < (・・・・・・・)
                        (  ⊃     (  ⊂)
                        | | |      | | |
                        (_)__)     (__(_)
              | ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄
              | ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄
              | ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄| ̄ ̄




   〆〃ハ
  ∬∬ ´) ? 

120 :無口なおばあさんとおしゃべりな若者:03/02/16 23:56 ID:q7OEn54C

マコは不意に、これまで味わったことのないような寒気におそわれました。
ぶかぶかの上着をいくらしっかりと体に巻き付けても、無駄でした。
普通の寒さとはぜんぜん違うものだったからです。

             
         ノハヽヽ   
   ガクガク  /⌒ヽ∬;)  ブルブル・・・
       (((.(,_ ,,,) )))


けれども、次の日もまたいつものように1日の暮らしが流れ、マコはあの不思議な訪問者のことを
考えることもなくなってしまいました。
彼女もやはり彼らのことを忘れてしまったのです。


     〆〃ハ
    ∬ ´◇`) 〜 °
     (∩∩)  
  〈 ̄ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
    〉      ヘ   |
''""'''"""'''~''"'''""''"'""~""^"

(つづく) 

121 :名無し暮秋中。。。:03/02/17 01:46 ID:tuhV/DD8
定期説明。
このオハナシはミヒャエル・エンデの「モモ」のパクリです。

ああ、しんどい。

122 :名無し募集中。。。:03/02/17 13:47 ID:zrFNxPPo

♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪   【 マ   コ 】   ♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
◇◆                                                      ◆◇
◆◇   「大きな都会と小さな少女」                            >>65-71     ◇◆
◇◆   「めずらしい性質とめずらしくもないけんか」                    >>76-100   ◆◇
◆◇   「暴風雨ごっこと、ほんものの夕立」                   >>???-???   ◇◆
◇◆   「無口なおばあさんとおしゃべりな若者」                      >>105-120   ◆◇
◆◇                                                      ◇◆
♪♯♭♪  〜時間どろぼうとぬすまれた時間を人間に  ♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪  とりかえしてくれた女の子のふしぎな物語〜  ♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪


123 :名無し募集中。。。:03/02/17 19:44 ID:PjJj1veb
素晴らしいです。

>・・・けれどこれはまた別の物語。いつか別の時に話すとしよう。 
このフレーズ懐かしいな。

124 :名無し暮秋中。。。:03/02/17 23:19 ID:3j8LB60D

>>120続き

『おおぜいのための物語と、ひとりだけのための物語』
 

125 :おおぜいのための物語と、ひとりだけのための物語:03/02/17 23:21 ID:3j8LB60D

ツンクにとって、マコは次第になくてはならない存在になってきました。
どこに行くにも、片時も離さずいっしょに連れて行きたいほどでした。

歌を考え、話すことは、ツンクがなによりも好きなことでした。この点で、彼には自分でもはっきり
感じるほどの変化があらわれてきました。
以前の彼の歌はみじめな結果に終わることがよくありました。どうしてもいい考えが浮かんでこないで、
同じ曲を何度も繰り返したり、前に見た映画や音楽を利用したりもしたものでした。

彼の歌は、これまではいわばよたよたと歩いていたのが、マコと知り合ってからというものは、突然に
翼を得て空高く舞うようになったのです。

                 (\   +          /
             .    \\        +  /)   +
                  ((\\  +      /)″
             .    ( (_ヾヽ        /)″
                (  ( ヾ )      /ヾ)
             .    し し//ヽノノハヽヽ(ノ
                  し//ヽハ (/0―0)ヾ″
                     し(///( つ つヾ″
                +     (/(/___|″
                         し′し′  +
                       +
    〆〃ハ
  Σ∬ ;´◇)
    (   つ 

126 :おおぜいのための物語と、ひとりだけのための物語:03/02/17 23:22 ID:3j8LB60D

マコがそばで歌を聞いていてくれる時には、彼の空想力はまるで春の野のように花開きます。
子供も大人も、彼の歌を聞きに押し寄せました。
いいアイディアが次々と湧いてきて、尽きることがありません。

でも、ツンクがなんといっても一番楽しみにしていたのは、ほかの人が誰もいない時に、小さなマコ
ひとりに歌を聞かせることでした。それはほとんどいつもツンクとマコの二人を主人公にした
お話なのです。
これはふたりだけのためのもので、ほかの時にツンクが作る歌とはぜんぜん違う感じの歌でした。 

127 :おおぜいのための物語と、ひとりだけのための物語:03/02/17 23:23 ID:3j8LB60D

ある暖かな美しい晩のことでした。
ふたりは一番上の石段に静かに並んで腰をかけていました。

:::::::::::::::::::::::::::::::::::/         :::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::...... ....::::::|             |::::::::::::.. ...: ::::::::
:. .::::::::........ . .:::::::::::::::::::         | ........... ..:::::
:::: :::::::::... . .... .. . ヽ          / . . . ... ..::::: . .. .
            \      /
               −ー
    ;     。           ;   ☆ .    .
      .         ☆       .  。             
   。     .                      ;     o  
☆      o      ,         ; .  。
                       ノハヽヽ
                  ノハベ (/0―0)
                  (´▽` ∬(つへ、ヽ、
     __        __(∩∩)  ゝ,へ__)__)
;;.⌒⌒/   /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /::. :; ;⌒⌒:.:⌒:;⌒;;⌒⌒⌒
,:.;  /   /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /.., ,; .:   ,,。,    ::;;,
:::., /   /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /,,;    :::  :;    ;;:
.; /   /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/   /.., ,; .:   ,,。,    ::;;,

空にはもう最初の星々が輝きはじめ、銀色の大きな月が昇ってくるところでした。 

128 :おおぜいのための物語と、ひとりだけのための物語:03/02/17 23:25 ID:3j8LB60D

            ねえ、お話をして
           \_____ __/
                    ∨      ええよ、誰の話にしようか
                         \__ _________/
                             ∨
                         ノハヽヽ
                    〆〃ハ (0―0ヽ)
                   ∬ ´◇`)(つへ、ヽ、
                    (∩∩)  ゝ,へ__)__)

                   ∧
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄\
 マコとテラダの話がいちばんいいわ      ∧
                        / ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
                          どういう題がええかな? 

129 :おおぜいのための物語と、ひとりだけのための物語:03/02/17 23:25 ID:3j8LB60D

   そうね・・・魔法の鏡っていうのは?
  \___________  __/
                    ∨      良さそうな題やな。よし、どんな話になるか、やってみるわ
                         \__ _____________________/
                             ∨
                         ノハヽヽ
                    ノハベ (/0―0)
                   (´▽`*∬(つへ、ヽ、
                    (∩∩)  ゝ,へ__)__) 

130 :おおぜいのための物語と、ひとりだけのための物語:03/02/17 23:26 ID:3j8LB60D

                      『むかし、むかし・・・・』

                         ノハヽヽ
                    ノハベ (/0―0)
                   (´▽`*∬(つへ、ヽ、
                    (∩∩)  ゝ,へ__)__)



・・・でもこれはまた別の物語。いつか別の時に話すとしよう。


(つづく) 

131 :名無し募集中。。。:03/02/18 00:57 ID:Vgwj7BGK
♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪   【 マ   コ 】   ♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
◇◆                                                      ◆◇
◆◇   「大きな都会と小さな少女」                            >>65-71     ◇◆
◇◆   「めずらしい性質とめずらしくもないけんか」                    >>76-100   ◆◇
◆◇   「暴風雨ごっこと、ほんものの夕立」                   >>???-???   ◇◆
◇◆   「無口なおばあさんとおしゃべりな若者」                      >>105-120   ◆◇
◆◇   「おおぜいのための物語と、ひとりだけのための物語」           >>124-130   ◇◆
◇◆                                                      ◆◇
♪♯♭♪  〜時間どろぼうとぬすまれた時間を人間に  ♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪  とりかえしてくれた女の子のふしぎな物語〜  ♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪



132 :名無し募集中。。。:03/02/18 23:09 ID:mWvZIC6O
更新乙。

133 :名無し暮秋中。。。:03/02/20 01:02 ID:JgJGJ4o6
大失敗

>>107は↓コレに差し替えでおながいします。

   \      /
                 ・・・・・
      ノハヽヽ
     川 ‘▽‘)       ノハヽo∈
     ⊂   ⊃     (・-・o川
      | | |        (⊃⊂)


                 ???
    〜〜〜〜〜!          What?
                 ノハヽヽ
    ∋oノハヽ      (‘▽‘川
      川o・-・)       (   )
      (  つ       | | | 

134 :名無し暮秋中。。。:03/02/20 01:48 ID:JgJGJ4o6

>>130続き

『 インチキで人をまるめこむ計算 』
 

135 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 01:49 ID:JgJGJ4o6

とても不思議な、それでいた極めて日常的なひとつの秘密があります。

−−−時間です

時間をはかる時計はありますが、あまり意味はありません。というのは、どの時間にどんなことが
あったかによって、わずか1時間でも永遠の長さに感じられることもあれば、逆にほんの一瞬と
思えることもあるからです。
なぜなら、時間とはすなわち生活だからです。そして人間の生きる生活は、その人の心の中に
あるからです。

そのことを誰よりよく知っていたのは、「灰色のヤマザキ」たちでした。彼らほど1分の値打ち、いや
たったの1秒の値打ちさえよく知っている者はいませんでした。

              /⌒ヽ,
             ⊂ニニ⊃  
             (  ー )∩━~~
              ∪  )
              □ | | 
              (_)__) 

彼らは人間の時間に対してある計画を企てました。灰色のヤマザキたちは目立たないように
大都会の人々の暮らしの中に忍び込み、そして一歩一歩、誰にも気付かれずに日ごとに深く
食い込んで、人間の財産「時間」に手を伸ばしていました。 

136 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 01:50 ID:JgJGJ4o6

例えば、ショーパブの歌姫、ヘーケ氏の場合を見てみましょう。

       ノハヽヽ
       ( `◇´) ムーン ラーイ ラッ ♪
        ( つ¶()
        | | |
        (_)__)

彼女は名高いシンガーというわけではありませんが、店はその界隈では評判のよいパブです。
貧乏でも金持ちでもありません。 

137 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 01:52 ID:JgJGJ4o6

ある日のこと、ヘーケ氏は店のカウンターの前に立ってお客を待っていました。
彼女は道路にはねる雨を眺めていました。いやな灰色の日です。ヘーケ氏の気持ちも、灰色でした。

   ・・・ウチの人生はこうして過ぎていくんか。
   酒と、おしゃべりと、煙草の煙の人生や。ウチはいったい生きていてなんになったん?
 \________ ____________________________/
日 凸  ▽ ∇ U  ∨
≡≡≡≡≡≡≡  
U ∩ [] % 曰   ノハヽヽ
_________( `◇´ )_ 
             ∪ ∪
―――――――――――

 ━┳━   ━┳━
 ̄ ┻  ̄ ̄ ̄┻ ̄

本当は、彼女は別におしゃべりが嫌いではありませんでした。むしろ、客を相手に世間話をするのが
好きでした。水割りをつくるのや、煙草に火をつけるのもいやなわけではありません。
仕事は結構楽しかったし、歌に自信もありました。なかんずく、高音のヴィブラートは、誰にも負けない
ほど上手でした。 

138 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 01:55 ID:JgJGJ4o6

けれどそんなヘーケ氏にも、なにもかもがつまわなく思える時があります。そういうことは、誰にでも
あるものです。

   ウチは人生を誤った。
   ウチは何者になれた?たかがケチな場末の歌うたいやないか。ウチかてもしも
   ちゃんとした暮らしができたら、ちゃんとした歌手になっていたら、
   今とはぜんぜん違う人間になってたやろうなあ!
 \________ _________________________/
日 凸  ▽ ∇ U  ∨
≡≡≡≡≡≡≡  
U ∩ [] % 曰   ノハヽヽ
_________( `◇´)〜3_ 
             ∪ ∪
―――――――――――

 ━┳━   ━┳━
 ̄ ┻  ̄ ̄ ̄┻ ̄

でも、この「ちゃんとした」というのがどういうものかは、ヘーケ氏にははっきりしていませんでした。
なんとなく立派そうな生活、贅沢な生活、例えば週刊誌に載るような洒落た生活、そういうものを
漠然と思い描いていたにすぎません。 

139 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 01:56 ID:JgJGJ4o6

   けどな、そんな成功するには、ウチの仕事やと時間のゆとりがなさすぎんねん。
   ちゃんとした暮らしは、ヒマと金のある人間やないとできひん。
   ところがウチときたら一生のあいだ酒とおしゃべりに縛られっぱなしや!
 \________ _________________________/
日 凸  ▽ ∇ U  ∨
≡≡≡≡≡≡≡  
U ∩ [] % 曰   ノハヽヽ
_________(`◇´ )_ 
             ∪ ∪
―――――――――――

 ━┳━   ━┳━
 ̄ ┻  ̄ ̄ ̄┻ 

140 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 01:57 ID:JgJGJ4o6

ちょうどその時、洒落た灰色の自動車が走ってきてヘーケ氏の店の前で止まりました。

         .――――..-―――、 
        .//     //   .||. \ 
     __[//_    /[]__ .||__\__    /⌒ヽ,
    lロ|=== |ロロ゚| ̄ ̄|      |     ||.  ⊂ニニ⊃  
    | ∈口∋ ̄_l__l⌒l____|___l⌒l_||  (  − )
      ̄ ̄`ー' ̄   `ー'  `ー'  `ー'    (つ□)
                             人 Y
                          (((  し'(_)

灰色ずくめの紳士がおりて、店の中に入ってきました。鏡の前の椅子に腰を下ろしてポケットから
メモ帳を出し、小さな灰色の葉巻をくゆらせながらメモ帳をめくりはじめました。

   /⌒ヽ,                                  |
  ⊂ニニ⊃                          ノハヽヽ  |
  (  − )っ━~                      (`◇´;)  |
_ (´つ□_ノ__                       (  つ  |   
    (_/ ),   | ━┳━                  | | |  |  /
 ̄ ̄ ̄.し'J ̄ ̄|..  ┃                    (_)__)   |/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ┻ 

ヘーケ氏は小さな店の中がなんだか急に寒くなったような気がして、入口をしめました。 

141 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 01:58 ID:JgJGJ4o6

  わたくしは時間貯蓄銀行から来ました、No.ymz/384/bという者です。
  あなたはわたくしどもの銀行に口座を開きたいとお考えですね?
 \______ _____________________/
           ∨
                  そら初耳やわ。正直、そんな銀行あるゆうのんもぜんぜん知
                  らんかったですわ。
                \_______  __________________/
                            ∨
            〆⌒ヽ .│//  │ ノハヽヽ
       /⌒ヽ, (  ー ) │    │(`◇´ )
      ⊂ニニ⊃⊂  )  └──┘ (   )
            | | |   ━┳━  | | |
            (_)__)   .┃   (__(_)
                   ┻ 

142 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 01:59 ID:JgJGJ4o6

  だが今はもうご存じだ。あなたは    
  確かにヘーケさんですね?       
 \_____  _______/  そやけど・・
          ∨            \___  _/    
  それなら間違いない。あなたは         ∨
  わたくしどものお客の候補者です。  
 \_____  _______/  ど、どうしてまた
          ∨            \___ ___/
                             ∨
            〆⌒ヽ .│//  │ ノハヽヽ
           (  − ) │    │(`◇´;)
           ⊂  ⊃...└──┘ (つと )
            | | |   ━┳━  | | |
            (_)__)   .┃   (__(_)
                   ┻ 

143 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:04 ID:JgJGJ4o6

  いいですか?ヘーケさん。あなたは酒とおしゃべりとに、人生を浪費しておいでだ。
  もしちゃんとした暮らしをしていたら、あなたは今とぜんぜん違う人間になっていたでしょうね。
  要するにあなたが必要としているのは時間だ。そうでしょう?
 \______ _______________________________/
           ∨
                         ・・・まさに今それを考えていたとこや
                        \__  ____________/
                             ∨
            〆⌒ヽ .│//  │  ノハヽヽ
           (  − ) │    │Σ(`◇´;)!!
            (   ) .└──┘  ⊂  ⊃
            | | |   ━┳━   | | |
            (_)__)   .┃    (__(_)
                   ┻ 

ヘーケ氏は口ごもりながら答えて、寒さに震えました。入口は閉めているのに、ますます冷え込んでくるのです。 

144 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:06 ID:JgJGJ4o6

  それごらんなさい!でも時間はどこから手に入れます?倹約するしかないんですよ。
  あなたは全く無責任に自分の時間を無駄遣いしています。
  ・・・おわかりいただけるようにちょっと計算してみましょうか。
  1分は60秒です。1時間は60分。この計算についてこられますか?
 \______ _______________________________/
           ∨
                           ええ、わかりますわ
                        \__  _______/
                             ∨
            〆⌒ヽ .│//  │ ノハヽヽ
           (  −)/│    │ (◇´  )
            (   ⊃..└──┘ (  ∪)
            | | |   ━┳━  | | |
            (_)__)   .┃   (__(_)
                   ┻ 

ymz/384/b氏は灰色の鉛筆で鏡の上に数字を書きはじめました。 

145 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:08 ID:JgJGJ4o6

  60×60で3,500、つまり1時間は3,600秒です。
  1日は24時間。3,600秒の24倍で、1日は86,400秒。1年はご存じのとおり365日。
  そうしますと1年は全部で31,536,000秒になります。10年ですと315,360,000秒。
  ヘーケさん、あなたはどれくらい生きるとお思いですか?
 \______ __________________________/
           ∨
                         そやな。70、いや80歳くらいやろか?
                        \__  ____________/
                             ∨
            〆⌒ヽ .│//  │ ノハヽヽ
           (  −)/│    │ (◇´  )
            (   ⊃..└──┘ (つと )
            | | |   ━┳━  | | |
            (_)__)   .┃   (__(_)
                   ┻ 
           ∧
 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  結構。では少な目に70歳として計算してみましょう。つまり315,360,000の7倍ですな。
  答えは2,207,520,000秒。 

146 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:09 ID:JgJGJ4o6

灰色の紳士はこの数を大きく鏡に書きました。



    2,207,520,000秒


-´⌒二⊃━
 _ソ


  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
<  これがつまり、ヘーケさん、あなたのお持ちの財産です。
  \________________________ 

147 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:10 ID:JgJGJ4o6

ヘーケ氏はつばをのみ、額をふきました。こんな数字を見ているとめまいがしそうです。

  どうです?なかなかたいした数でしょう。ですが、
  もっと先に進みましょう。
  あなたはおいくつですか?ヘーケさん
 \_____  _________  
          ∨                24ですわ
                         \_ ____/
                            ∨
            〆⌒ヽ │//  │ ノハヽヽ
           (  ー)/│    │ (◇´  )
            (   ⊃..└──┘ ⊂   )
            | | |   ━┳━  | | |
            (_)__)   .┃   (__(_)
                   ┻ 
          ∧                ∧
 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ / ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  平均すると一晩の睡眠時間は?     だいたい8時間 

148 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:12 ID:JgJGJ4o6

外交員は目にもとまらぬ速さで計算します。鉛筆が鏡の上で鳥肌の立つような音をたてました。

  24年──毎日8時間──それだけでもう252,288,000秒。これは無駄になった
  時間ということにんなりますな。仕事には毎日どのくらい時間が必要ですか?
 \______ _______                    ____/
           ∨             やっぱ、だいたい8時間
             ☆          \__  _______/
               \             ∨
            〆⌒ヽ .│//  │ ノハヽヽ
           (  −)/│    │ (◇´  )
            (   ⊃..└──┘ (   )
            | | |   ━┳━  | | |
            (_)__)   .┃   (__(_)
                   ┻ 
           ∧
 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  すると、やはり同じだけの時間を損失勘定のほうに入れなくてはなりませんな。
  とろで、人間は食べなきゃ生きていけないから、その時間も除けておかなくては
  なりますまい。3度の食事に。あわせてどのくらい時間がいります?
                             ∧
                   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
                     さあ、正確にはわかりまへんけど、2時間くらいやろか 

149 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:13 ID:JgJGJ4o6

  ・・・少なすぎるような気もしますがね、まあそういうことにして計算しましょう。
  ええと、24年で63,072,000秒。さあ、先に進みましょうか!
  あなたは年取ったお母さんのために毎日1時間も使っている。これは無駄に
  捨てられた時間です。31,536,000秒ですな。それから、余計な2羽のインコまで
  飼っていて、それの世話に毎日15分も使っている。それが7,884,000秒
 \______ _______               ________/
           ∨             しかし・・・
                       \__  ___/
  余計な口は出さないでください!      ∨
 \______ ______/
           ∨

            〆⌒ヽ │//  │ ノハヽヽ
           (  ヘ)/│    │ (◇´; )
            (   ⊃..└──┘ ⊃⊂ )
            | | |   ━┳━  | | |
            (_)__)   .┃   (__(_)
                   ┻ 

外交員はますますスピードをあげていきます。 

150 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:16 ID:JgJGJ4o6

  あなたは家事も自分でしなければならない。買い物だのなんだの。それに
  どれくらい時間がかかってます?
 \______ _______                        _/
           ∨            1時間くらいやろか。そやけど・・・
                       \__  __________/
                            ∨
            〆⌒ヽ │//  │ ノハヽヽ
           (  −)/│    │ (◇´; )
            (   ⊃..└──┘ ⊃⊂ )
            | | |   ━┳━  | | |
            (_)__)   .┃   (__(_)
                   ┻ 

  すると無駄になった時間はさらに31,536,000秒。それと、あなたは毎週1回映画に行く。
  それに週1回ボイストレーニングに出て、週に2回行きつけの飲み屋に行き、あとの
  晩は友達と会ったり、時には本さえ読む。要するにあなたは役にもたたないことに
  時間を浪費して、それがしかも1日なんと3時間、全部で94,608,000秒。
  ───気分でもお悪いんですか、ヘーケさん?
 \______ _______                        ____/
           ∨            ええ、すんませんがどうか・・・・
                       \__  _________/
                            ∨
            〆⌒ヽ │//  │ ノハヽヽ
           (  −)/│    │ (◇´l|l )
            (   ⊃..└──┘ ⊃⊂ )
            | | |   ━┳━  | | |
            (_)__)   .┃   (__(_)
                   ┻ 

151 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:17 ID:JgJGJ4o6

  もうすぐ終わりますよ。でももう一つ、あなたの生活の大事な部分が残ってる。
  あなたはそれを秘密にしていますね。なんのことかもうお判りだろうが・・・・
 \______ _________________________/
           ∨
                             !!
            〆⌒ヽ+ │//  │  ノハヽヽ
           (  ー) .│    │Σ(◇´; )
            (   ⊃..└──┘  ⊂⊂ )
            | | |   ━┳━   / / /
            (_)__)   .┃   (__(_)
                   ┻ 

152 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:19 ID:JgJGJ4o6

ヘーケ氏は歯がガチガチ鳴り出しました。それほど寒くなったのです。

           そんなことまでご存じなんかいな。ウチとハタケさんのほかは誰も・・・
          \___________  ________________/
                            ∨
            〆⌒ヽ  │//  │ ノハヽヽ
           (  −) │    │(◇´l|l )
           ⊂   ⊃..└──┘ ∪∪ )
            | | |   ━┳━   | | |
            (_)__)   .┃    (__(_)
                   ┻
           ∧
 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  現代社会では、もう秘密なんてものはあり得ない。あなたは毎日彼を訪ねるのに
  半時間も使っている。合計すればなんと15,768,000秒の損失なんですよ。
  その上あなたは毎晩寝る前に15分も窓のところに座って曲想を練るという
  習慣がある。これがまた7,884,000秒のマイナスになりますな。
  さて、これでいったいあなたにどれくらいの時間が残っているか、見てみましょう。
  ヘーケさん。


           ・・・・・         ・・・・・

            〆⌒ヽ │//  │ ノハヽヽ
           (    )/│    │ (´   )
            (   ⊃..└──┘ (   )
            | | |   ━┳━  | | |
            (__(_)   ┃   (_)__)
                   ┻ 

153 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:22 ID:JgJGJ4o6

鏡の上に次のような計算表ができあがりました。

┌─────────────────────┐
│                                 │
│                                 │
│   //                          │
│                                 │
│    睡眠        252,288,000秒    │
│    仕事        252,288,000〃    │
│    食事         63,072,000〃    │
│    母           31,536,000〃    │
│    インコ          7,884,000〃   │
│    家事ほか      31,536,000〃      │
│    映画、酒ほか    94,608,000〃     │
│    ハタケ        15,768,000〃    │
│    窓            7,884,000〃    │
│   ─────────────────     │
│    計          756,864,000秒    │
│                                 │
│                     //        │
│                                 │
│                                 │
│                                 │
│                                 │
│                                 │
└─────────────────────┘ 

154 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:24 ID:JgJGJ4o6

  この合計がつまり、あなたがこれまでに浪費してしまった時間なんです。
  どう思います?ヘーケさん
 \______ _______________________/
           ∨

            〆⌒ヽ │//  │ ノハヽヽ
           (    )/│    │ (´;  )
            (   ⊃..└──┘ (   )
            | | |   ━┳━  | | |
            (__(_)   ┃   (_)__)
                   ┻

ヘーケ氏はなにも言えませんでした。彼女はすみっこの椅子に腰を下ろして、ハンカチで額を
ふきました。こおりつきそうな寒さなのに、汗が出るのです。

                  ミ
                 __ノハヽヽ_
                 |  (`◇´;)  |
                 |  ⊂  ⊃  |
                / ̄ ( ( ( ̄/|
                || ̄ (_(_) || 

155 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:25 ID:JgJGJ4o6

灰色の紳士は厳しい表情でうなずいてから言いました。

  おわかりになったでしょうが、これはあなたのもともとの全財産の1/3以上に
  あたりますね。・・・じゃ今度はあなたのこれまでの24年間で、どれだけ残りが
  あるか見てみましょう。
  1年は、さっき計算したように31,536,000秒。その24倍で756,864,000秒
 \______ _________________________/
           ∨

            〆⌒ヽ  │//  │              ・・・・・
           (  −) │    │               __ノハヽヽ_
            (   ) ..└──┘               |  (◇´l|l )  |
            | | |   ━┳━                |  ∪∪ )  |
            (_)__)   .┃                / ̄ ( ( ( ̄/|
                   ┻                || ̄ (_(_) || 

156 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:27 ID:JgJGJ4o6

彼はその数字の下に、さっきの無駄にした時間の合計を書きました。



│                                │
│                                │
│                                │
│                                │
│  //                             │
│                                │
│          756,864,000秒            │
│                                │
│        − 756,864,000〃           │
│                                │
│          000,000,000秒            │
│                                │
│                                │
└──────────────────────┘ 

157 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:28 ID:JgJGJ4o6

            ・・・これがつまり、これまでのウチの人生の総決算なんか
          \___________  ____________/
                            ∨

            〆⌒ヽ .│//  │ ノハヽヽ
           (  ー ) │    │ (´;  )
            (   ) .└──┘  (   )
            | | |   ━┳━  | | |
            (_)__)   .┃   (_)__)
                   ┻

髪の毛1本の狂いもなくぴたりと有っているこの計算に圧倒されて、彼女は逆らう元気もなく
何もかもが相手の言うとおりだと認める気になってしまいました。
確かに計算はあっています。そしてこれこそ、灰色のヤマザキたちが何千、何万もの人間を
だますのに使った手口の一つなのです。 

158 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:29 ID:JgJGJ4o6

  どうです?ヘーケさん。倹約を始めようという気持ちになりませんか?
  例えば1日わずか1時間の倹約をしたならば、あなたは20年で時間銀行に
  2,628万秒の額をあずける身分になるはずです。2時間なら2倍で5,256秒。
  どうです、ヘーケさん。これほどの額と比べればたかが2時間くらい何です?
 \______ _____                       
           ∨         まったく!ちゃんちゃらおかしいくらいわずかや
                    \____  ______________/
                            ∨
  まあお待ちなさい。もっといいことがあるんですよ。わたくしども時間貯蓄銀行は、
  時間を預かっておくばかりじゃなく、利子まで払うんです。
 \______ __________________________/
           ∨

            〆⌒ヽ .│//  │ ノハヽヽ
           (  − ) │    │(`◇´ )
           ⊂  ⊃...└──┘ (   )
            | | |   ━┳━  | | |
            (_)__)   .┃   (__(_)
                   ┻ 
                           ∧
                      / ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
           ∧            どのくらいやの?
 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄                   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  もしあなたが預けた時間を5年間引き出さなかったら、わたくしどもは同じだけの
  額を利子として支払います。あなたの財産は5年ごとに2倍になるんです。
  おわかりですか?10年で4倍、15年で8倍というふうにどんどん増えます。
  64歳の時にはそれまでに倹約した時間の256倍になるはずです。
  そうすると26,910,720,000秒になります。 

159 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:31 ID:JgJGJ4o6

彼はまた灰色のえんぴつを取り出して、鏡にこの数も加えました。



     26,910,720,000秒




  ごらんなさいヘーケさん、これはあたたの生涯の時間の10倍以上ですよ。
  それが1日たった2時間の節約で貯まるんです。
  どうです?いい話じゃありませんか。
 \______ ________________________/
           ∨
                     やらせてもらいます。どうすればええの?
                    \____  ____________/
                            ∨
            〆⌒ヽ .│//  │ ノハヽヽ
           (  ー ) │    │(`◇´ )
           ⊂  ⊃...└──┘ (⊃⊂)
            | | |   ━┳━  | | |
            (_)__)   .┃   (__(_)
                   ┻ 

160 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:33 ID:JgJGJ4o6

  時間の倹約のしかたくらいおわかりでしょう。仕事をさっさとやって、余計なことを
  すっかりやめちまうんですよ。役立たずのインコなんか飼うのをやめ、曲づくり
  だのボイトレだの酒だの友達づきあいだのに貴重な時間を使うのをやめるんです。
 \______ ___________________________/                            ∨
               わかりましたわ。でも節約した時間はどうするん?おたくの銀行に
               持っていくん?それとも自分でしまっておくん?
              \_________ __________________/
                            ∨
  ご心配ご無用。あなたの倹約した時間は、1秒の間違いもなく自動的に全部
  わたくしどもの銀行に入ります。
 \______ ________________________/                                 ∨
                       さよか。それじゃ、お任せしまっす
                    \____  ____________/
                            ∨

           〆⌒ヽ  .│//  │ ノハヽヽ
           (  − )∩│    │(`◇´ )
           ∪  ) ..└──┘⊂   )
            | | |   ━┳━  | | |
            (_)__)   .┃   (__(_)
                   ┻ 

161 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:34 ID:JgJGJ4o6

これであなたは本当に近代的、進歩的な人間の仲間に入られたのです。
ヘーケさん、おめでとう!
では、どれくらい倹約するかはあなたに任せます。強制なんぞしませんよ。

・・・では、ごきげんよう、ヘーケさん!

      〆⌒ヽ             ノハヽヽ
 /⌒ヽ, (  ー )∩))        ∩(`◇´ )
⊂ニニ⊃⊂   )             (   )
       Y 人             | | |
      (_)ヽ__) )))         (__(_)

こう言うなり外交員は灰色の自動車に乗り込んで走り去りました。

ヘーケ氏はそのあとを見送って額をふきました。気分がひどく悪くて吐き気がします。葉巻の
青いけむりがまだ店の中に立ちこめていて、なかなか消えません。 

162 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:35 ID:JgJGJ4o6

煙が薄れはじめると、ヘーケ氏の気分もよくなってきました。
ところが、煙が消えるにつれ、鏡に書かれた数字もぼやけてきました。

┌─────────────────────┐
│                                 │
│   //                          │
│                                 │
│    睡眠        252,288,000秒    │
│    仕事        252,288,:::::::...      │
│    食事         63,072::::...       │
│    母           31,53:::::...        │
│    インコ          7,8::::....           │
│    家事ほか      31,:::::::...         │
│    映画、酒ほか    9:::::::...             │
│    ハタケ       :::::::...              │
│    窓                           │
│   ──                          │
│    計                           │
│                                 │
│                     //        │
│                                 │
│                                 │
│                                 │
│                                 │
└─────────────────────┘

163 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/20 02:36 ID:JgJGJ4o6

そして完全に見えなくなった時には、ヘーケ氏の頭の中から灰色の訪問者の記憶はすっかり
消えていました。
ところが、今から時間をためておこうという決心は、決して抜けない鉤針のように彼女の心に
しっかりくいこんでいました。


日 凸  ▽ ∇ U
≡≡≡≡≡≡≡  ノハヽヽ キリキリいくでぇ〜
U ∩ [] % 曰  ( `◇´)
__________(つ∽)_ 
             
―――――――――――

 ━┳━   ━┳━
 ̄ ┻  ̄ ̄ ̄┻ ̄ 

164 :名無し暮秋中。。。:03/02/20 02:38 ID:JgJGJ4o6
まだもうちょっと続きますが、とりあえず休憩。

165 :名無し募集中。。。:03/02/20 10:17 ID:d9QfSN2n
更新乙。
いいところで続くじゃないですか。

166 : :03/02/20 19:21 ID:PxVEvZkH
しばらく更新がなくなるということだろうか。

167 :名無し暮秋中。。。:03/02/20 22:16 ID:hZhQYsvk
単にストックが尽きただけ。すぐ続けます。

168 :インチキで人をまるめこむ計算:03/02/21 23:11 ID:yah+xBDM

それからというもの、ヘーケ氏はぶすっとして客を扱い、余計なことはいっさいしなくなりました。
こうなると仕事はもうちっとも楽しくありません。

実際、彼女が倹約した時間は、魔法のように消え失せて彼女の手元には一つも残りませんでした。
彼女の1日1日は短くなってゆき、あっというまに1週間、1年が飛び去ってゆきます。
ところが、彼女もほかの時間貯蓄家と同様、ぜんぜん疑問を感じませんでした。そうして、毎日が
ますますはやく過ぎてゆくのに気付いて愕然とすることはあっても、そうするとますます
死にものぐるいで時間を節約するようになるだけでした。

ヘーケ氏と同じことが、すでに大都会の大勢の人におこっていました。
確かに時間貯蓄家は、あの円形劇場近くに住む人達よりいい服装をしていました。お金も余計
稼ぎましたし、使うのも余計です。けれど彼らは、不機嫌な、くたびれた、怒りっぽい顔をして
とげとげしい目つきでした。

時間をケチケチすることで、本当はぜんぜん別の何かをケチケチしているということには、
誰一人気付いていないようでした。自分達の生活が日ごとに貧しくなり、日ごとに画一的になり、
日ごとに冷たくなっていることを、誰一人認めようとはしませんでした。

でも、それをはっきり感じ始めていたのは、子供達でした。子供と遊んでくれる時間のある大人が
もう一人もいなくなってしまったからです。

(つづく)

169 :名無し募集中。。。:03/02/22 03:14 ID:DT/9P2JY
期待しまくりです

170 : :03/02/22 18:08 ID:hGk81MEx
結構原作に忠実な展開ですね。

171 :名無し暮秋中。。。:03/02/22 23:14 ID:bGzE1WfV
>>168続き

『 友達の訪問と敵の訪問 』
 

172 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/22 23:21 ID:bGzE1WfV

ある日のこと、マコがこう言いました

   どうしてかしら。あたしたちの古いお友達が、だんだん来なくなったような気がするの。
  \____ ______________________________/
         ∨
              ノハヽヽ
  ∋oノハヽ 〆〃ハ(0―0ヽ)
    川o・-・)∬ ´◇`)(   )
    (   ) (⊃⊂)  | | |
    (_)__) (_)__)  (_)__)


            そうなんや。俺もおんなじや。俺の歌を聞く奴も、だんだん減っちまったよ。
            もう以前みたいじゃなくなった。何かが起こったんやろ。
    でも何が?\___  ___________________________/
   \__  _/     ∨
        ∨
              ノハヽヽ
  ∋oノハヽ 〆〃ハ(/0―0)
    川o・-・)∬ ´◇`)(   )
    (   )  (   )  | | |
    (_)__) (_)__)  (_)__) 

173 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/22 23:23 ID:bGzE1WfV

アサミは、しばらく考えていましたが、ゆっくりうこう言いました。

  ・・・そう、そのとおりです。こっちにも近づいてきます。
  町じゃ、もうすかっりそうなっちゃいました。
  ・・・いいことじゃないんです。冷えてきますよ。
 \__ ___________________/
     ∨
                なんやそんなこと!そこかわりここに遊びに来る子供はだんだん
                増えてるやないか。
               \_ _________________________/
                  ∨
              ノハヽヽ
  ∋oノハヽ ノハベ(0―0ヽ)
    川o・-・)(´◇` ∬(   ⊃
    (つと)  (   )  | | |
    (_)__) (_)__)  (_)__)

     ∧
 / ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  そうよ、だからなの。
  子供達は私たちのために来るんじゃない。ただ隠れ家がほしいだけなの。 

174 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/22 23:25 ID:bGzE1WfV

3人とも円形劇場のまるい草原に目をやりました。実際ここに来る子供の数は増える一方でした。

                ノノノ从ヘ
                川’ー’)〜ホッピーでポップ♪
                 (   )
               ((( し(_)
 ''""' ''" "''""' ''" ""'''~''"' ''""''"' ""~" "^""" "''' ""''
テヘテヘ
 ∋o/ハヽo@ノハ@         """ '''~ ''"'''
   ( ´D`)(‘д‘ )
   0 UU0)(0UU 0      クレジットカード!   キャハハハ
                       ノハヽヽ  ノハヽヽ〜
                       [ ^д^] (^◇^〜)  
   ''"" ''' """              (   ⊃ (   ⊃
                        し(_)  し(_)
   §_, ,_§
 (V)( ・e・)(V) ザリザリガニガニ
    (   )                  '' ""' ''""


新しく来る子のほとんどは、まるっきり遊ぶということができない子なのです。面白くないといった
顔で退屈そうに座ったままマコやその友達を眺めているばかりでした。時には邪魔さえして
遊びを台無しにしてしまいました。

    ノノハヽ  ノノハヽo∈oノノハヽo
   从* ^ー^)从 `,_っ´) 从*・ 。・从 
     (   )  (   )    (   ) 
 (((  し(_)   し(_)    し(_) 

175 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/22 23:26 ID:bGzE1WfV

今日の夕方も、子供達の遊びはどうやってもうまくいかないようでした。
みんなは諦めて、ツンクにお話をせがみましたが、これもダメでした。今日はじめて来た小さな
女の子が、ラジオの音量をいっぱいにあげてかけていました。


              ノハヽヽ      音を下げろYO!
  ∋oノハヽ 〆〃ハ(/0―0)    \_ _____/
    川o・-・)∬ ´◇`)(つへ、ヽ、      ∨
""'''""'(∩∩) (∩∩)  ゝ,へ__)__) ''""'''" "''""'' '"""'''~''" '''" "''"'"" ~""^ "" ""'
                        ノハヽヽ /ハヽo∈ノハ@ノノノ从ヘ§ノヽ§ノハヽヽ
                       (^◇^〜)(´D` )(‘д‘ )(’ー’川 (・e・ )[^д^ ]
                        (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩)
  ノノハヽ  oノノハヽo
 从* ^ー^)从*・ 。・从 ・・・・・
   (∩∩)  (∩∩)                          ''"" ''''"
                      \♪#♭♪♪/
                ノノハヽo∈
               从 `,_っ´)ペッ   /       ''"" '''"
                (∩∩)     [゚゚□]
''""'''""
                 ∧
 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
   何を言ってるか聞こえないよ。私のラジオは音が大きいからね。 

176 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/22 23:28 ID:bGzE1WfV

              ノハヽヽ   どこかほかのとこに行きゃええんや。ウチらの邪魔ばっかしくさって。
  ∋oノハヽ 〆〃ハ(/0―0) \_________  _________________/
    川o・-・)∬ ´◇`)(つへ、ヽ、               ∨
""'''""'(∩∩) (∩∩)  ゝ,へ__)__) ''""'''" "''""'' '"""'''~''" '''" "''"'"" ~""^ "" ""'
   ∧                   ノハヽヽ /ハヽo∈ノハ@ノノノ从ヘ§ノヽ§ノハヽヽ
/ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\    (〜^◇^)(´D` )(`д´ )(’ー’川 (・e・ )[^д^ ]
 きっとわけがあるんですよ。      (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩)
 ・・・きっとわけがある。
                               ∧
                / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
                  ねえ、ツンクしゃん、なにかおはなししてくらさい!

そうだそれがいい、とほかの子供たちも叫びました。けれどツンクは話す気になれませんでした。 

177 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/22 23:29 ID:bGzE1WfV

  それよかな、みんなの話を聞きたいんや。なぜここに来るのか話してくれへん?
 \___________  _____________________/
                   ∨
              ノハヽヽ 
  ∋oノハヽ 〆〃ハ(/0―0)∩
    川o・-・)∬ ´◇`)(つへ、ヽ、           ・・・・・・・・・・・・・ 
""'''""'(∩∩) (∩∩)  ゝ,へ__)__) ''""'''" "''""'' '"""'''~''" '''" "''"'"" ~""^ "" ""'
                        ノハヽヽ /ハヽo∈ノハ@ノノノ从ヘ§ノヽ§ノハヽヽ
                       (^◇^〜)(´D` )(‘д‘ )(’ー’川 (・e・ )[^д^ ]
                        (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩)
  ノノハヽ  oノノハヽo
 从* ^ー^)从*・ 。・从 ・・・・・
   (∩∩)  (∩∩)                          ''"" ''''"
 
                ノノハヽo∈・・・・
               从 `_っ´)     /       ''"" '''"
                (∩∩)     [゚゚□]

子供達はだまりこくりました。 

178 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/22 23:31 ID:bGzE1WfV

やがて、やっと一人が話しはじめました。

                           ・・・うちじゃ、すごく立派な自動車を買ったニイ。
              ノハヽヽ         私も自分の自動車を買いたいな。
  ∋oノハヽ 〆〃ハ(/0―0)      \____________  ______/
    川o・-・)∬ ´◇`)(つへ、ヽ、                         ∨
""'''""'(∩∩) (∩∩)  ゝ,へ__)__) ''""'''" "''""'' '"""'''~''" '''" "''"'"" ~""^ "" ""'
                        ノハヽヽ /ハヽo∈ノハ@ノノノ从ヘ§ノヽ§ノハヽヽ
                       (^◇^〜)(´D` )(‘д‘ )(’ー’川 (・e・ )[^д^ ]
                        (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩)
  ノノハヽ  oノノハヽo
 从* ^ー^)从*・ 。・从
   (∩∩)  (∩∩)   
            ∧
 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  あたしはね、行きたければ毎日でも映画に行かしてもらえるの。
  みんないそがしいから・・・でも、そんなのはいやなの。 

179 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/22 23:33 ID:bGzE1WfV

                      わたすはもうお話のレコードを11枚も持ってるんやってー。
                      前にはパパが話してくれたんやけどぉ。
              ノハヽヽ    でも今じゃ、いつもくたびれてお話をしてくれる元気がないんだ。
  ∋oノハヽ 〆〃ハ(/0―0)  \____________ _____________/
    川o・-・)∬ ´◇`)(つへ、ヽ、                    ∨
""'''""'(∩∩) (∩∩)  ゝ,へ__)__) ''""'''" "''""'' '"""'''~''" '''" "''"'"" ~""^ "" ""'
                        ノハヽヽ /ハヽo∈ノハ@ノノノ从ヘ§ノヽ§ノハヽヽ
                       (〜^◇^)(*´D`)(‘д‘ )(’ー’川 (・e・ )[^д^ ]
                        (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩)
  ノノハヽ  oノノハヽo               テヘテヘ
 从* ^ー^)从・ 。・*从                     ∧
   (∩∩)  (∩∩)    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
                 ウチも実際おんなじやな。でもありがたいことに、ウチには妹のノノがおる。
                 んで、ノノといっしょに暗くなるまでここで遊ぶってワケや。
    ∧
 / ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  あたしは少し嬉しいの。パパもママも忙しくて私をかまうヒマがなくなったから。
  ヒマだと、すぐに2人は喧嘩をはじめるし・・・ 

180 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/22 23:35 ID:bGzE1WfV

その時、ラジオの女の子が急にこっちを向いていいました。


  でもあたしはな、前よりずっとたくさんのお小遣いもらってるぜ!
 \___ ______________________/
       ∨
                当たり前さ!そりゃ大人達がオイラたちを厄介払いするためなんだ!
                でも、大人は自分自身のこともいやになってる。
                なにもかもいやになってる。これがオイラの考えさ。
               \___________ ________________/
                                ∨
        ノノハヽo∈           〜ノハヽヽ〜
       从#` ,っ´)             (^◇^〜)
       (   ⊃               ⊂  ⊃
       (_)__)                (__(_)
            ∧
 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  そんなことあるもんか!親はアタシを大事に思ってるよ!
  でも忙しいんだ。どうしようもないじゃないか。そのかわりアタシにラジオ買って
  くれたんだよ。これがいい証明じゃないか。───違うかい?


みんな黙りこみました。 

181 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/22 23:37 ID:bGzE1WfV

突然、女の子がしくしく泣き出しました。一生懸命泣くのをこらえて、泥らだけのにぎりこぶしで
目をこするのですが、涙はとめどなく流れて、汚れたほっぺに2本のすじをつけました。


                 ノノハヽo∈
                从*T。っ⊂  〜〜〜〜〜!
                 (つ  )


    ・・・    ・・・           ・・・  ・・・   ・・・   ・・・   ・・・  ・・・

   ノノハヽ  oノノハヽo        ノハヽヽ /ハヽo∈ノハ@ノノノ从ヘ§ノヽ§ノハヽヽ
  从* ´−`)从*´ 。`从       (´◇`〜)(´D` )(´д` )(´ー`川 (´e` )[´д` ]

みんなはその子の気持ちがよくわかりました。誰もが、自分が見放された子供だと感じていたのです。 

182 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/22 23:38 ID:bGzE1WfV

              ノハヽヽ    ・・・もしかすると、もう来られなくなるかもしれないれす。
  ∋oノハヽ 〆〃ハ(/0―0) \______ _________________/
    川o・-・)∬;´◇`)(つへ、ヽ、          ∨
""'''""'(∩∩) (∩∩)  ゝ,へ__)__) ''""'''" "''""'' '"""'''~''" '''" "''"'"" ~""^ "" ""'
                        ノハヽヽ /ハヽo∈ノハ@ノノノ从ヘ§ノヽ§ノハヽヽ
         ∧             (〜^◇^)(;´D`; )(‘д‘ )(’ー’川 (・e・ )[^д^ ]
     / ̄ ̄  ̄ ̄ ̄\        (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩)
       どうして?
                               ∧
      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
        らって、うちのパパやママは言うんらよ。ここの人達は全くのぐうたらで怠け者らって。
        神様から時間を盗んでいるからひまがたっぷりあるんらって。
        だからもうここに遊びに来ちゃいけない、そうしないとあのひと達みたにな人に
        なっちゃう、って言われたんれす。


何人かがうなずきました。やはり同じようなことを言われていたようです。

  ノノハヽ     ノノハヽo∈  oノノハヽo
 从* ^−^)))  从 `_っ´)))   从*・ 。・从))
   (⊃⊂)     (⊃⊂)      (⊃⊂) 

183 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/22 23:39 ID:bGzE1WfV

すると、アサミは小柄な体ながらもすっくと立ち上がって、3本の指を高々とつき出し、胸を張っていいました。


   私はいまだかつて、──ただの一度も、神様からだろうと、ほかの人間からだろうと、
   1秒の時間たりとも盗んだことはありはしません。神にかけて誓ってもいい!
 \_____________ ______________________/
                     ∨

                 ∋oノハヽ +
                  川 o・0・)∩
                   ⊂  )
                    し し 

184 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/22 23:41 ID:bGzE1WfV

あたしも!  俺もや!

        ノハヽヽ
〆〃ハ   (/0―0)∩     ノハヽo∈
∬ ´◇`)∩ (   )      (・-・o川
 (   )    | | |        (⊃⊂)
 (_)__)    (_)__)       (__(_)

子供達は、これに強い印象を受けたらしく、黙ってしまいました。もうこの3人の友達の言葉を疑う
者は、ひとりもいませんでした。

ツンクが続けました

  ・・・ついこの前、俺は町で昔からの知り合いに出会ったんや。ヘーケって言うんやがね、
  しばらくぶりに会ったら、すぐには誰だか判らんかった。それほど変わっちまってて、
  いらいらして怒りっぽくて、憂鬱そうなんや。
  以前はええ奴で、歌はうまいし、どんなことにも奴一流の考えをもっていた。
  それが急になにもする暇がなくなったっていうんや。ありゃもうただの抜け殻でヘーケ
  やない。
            (/0―0)・・・      ・・・(`◇´l|l)

  わかるかい?それがあいつ一人きりのことなら、ヘーケがおかしくなったと考えればすむ。
  ところがどっちを見てもそんな人間がやたらと目につくんや。
  まったく、伝染性の気ちがい病なんて病気があるんやないかと考えたくなるがな!
 \_________  __________________________/
                ∨
           ノハヽヽ
   〆〃ハ   (/0―0)      ノハヽo∈
 Σ∬;´◇`)  ⊂  ⊃      (・-・o川 <全くです。そういう伝染病があるに違いないと思います。
   (   )    | | |        (   ⊃
   (_)__)    (_)__)       (__(_) 

185 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/22 23:42 ID:bGzE1WfV

マコはすっかり驚いて言いました。


        けどそれなら、あたしたちの友達を助けてあげなくちゃ!
     \                                     /

                    ノハベ
                   (´◇`;∬
                   ⊂   ⊃
                    (__(_) 

186 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/22 23:47 ID:bGzE1WfV

その日の夕方、みんなで長いことなにができるか相談しました。


          がんばっていきま〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ

                    ノハヽヽ
             ∋oノハヽ ∬´▽` ∬ノハヽヽ
               川o・-・) ∪  )(0―0ヽ)
           ノノハヽo∈∪       ∪∋o/ハヽo∈
          从*^、っ^)⊃           ⊂(´D` )
          ノノノ从ヘ                @ノハ@
          川’ー’)⊃             ⊂(‘д‘ )
            ノノハヽ              oノノハヽo
           从* ^ー)⊃          ⊂从。・* 从
            (  ノハヽヽ∩  ∩ ∩ノハヽヽ〜)
               [   ^]  §ノヽ§ (^   )
               (  )   (   )  (  )
                      (  )

       __|                         |  .   |
                    __ .|         /  .   |
       __|      |        |         |       |
               / ..   __ .|      /.. |     _|
             /.          |    /   |
       ___/       ___|       _|     _| 

187 :名無し暮秋中。。。:03/02/22 23:51 ID:bGzE1WfV
本日これまで。Bパートに続く。

188 :名無し募集中。。。:03/02/23 00:00 ID:3cfgm15l

♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪   【 マ   コ 】   ♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
◇◆                                                      ◆◇
◆◇   「大きな都会と小さな少女」                            >>65-71     ◇◆
◇◆   「めずらしい性質とめずらしくもないけんか」                    >>76-100   ◆◇
◆◇   「暴風雨ごっこと、ほんものの夕立」                   >>???-???   ◇◆
◇◆   「無口なおばあさんとおしゃべりな若者」                      >>105-120   ◆◇
◆◇                          (>>107差し替え   >>133)           ◇◆
◇◆   「おおぜいのための物語と、ひとりだけのための物語」           >>124-130   ◆◇
◆◇   「インチキで人をまるめこむ計算」                        >>134-163   ◇◆
◇◆                                             >>168       ◆◇
◆◇   「友達の訪問と敵の訪問」                            >>171-186   ◇◆
◇◆                                                      ◆◇
♪♯♭♪  〜時間どろぼうとぬすまれた時間を人間に  ♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪  とりかえしてくれた女の子のふしぎな物語〜  ♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪


189 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/23 23:29 ID:ltoDipJ1

>>186続き

次の日から、マコは古い友達を訪ねて歩きました。

             ノハベ
             (´◇` ∬ カテイホウモン デッヘッヘ・・・
              (   )
             (__)\ノ )))


まずはじめに、左官屋のケイのところに行きました。
けれどもケイは留守でした。
ケイは、今では町の新しい住宅地区で働いていて、金回りはすごくいいそうです。
今ではめったに帰ってこないし、来ても酔っぱらっていることが多く、とてもまともにつきあえなく
なった、というのです。

マコは、彼をまつことにして彼の部屋の前の階段に腰をおろしました。
そのうちだんだんと暗くなり、マコは眠り込んでしまいました。

              ノハベ zzz...
              (´ρ` ∬        
       /| ̄ ̄ ̄ ̄(∩∩) /
      /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/
     /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/
    /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/ 

190 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/23 23:31 ID:ltoDipJ1

夜遅くなって、マコはドタドタとよろける足音と、がなり立てるような歌声に目を覚ましました。
ケイでした。
ケイはマコの姿に気がつくと、びっくりして立ち止まりました。


  なんだ、マコじゃないか!ここでなにしてるんだい?
 \____ ________________/
        ∨
                  
       ノハヽヽ  ノハベ 
       (  `.∀) (´▽` ∬ < ・・・あんたに用があるの。        
       (   ) ̄(∩∩) /   \__________/
      /| | | | ̄ ̄ ̄ ̄/
     /| ̄(__(_) ̄ ̄ ̄/
    /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/
        ∧
 / ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  お前くらいのものだよ。夜の夜中にケイを訪ねて来るなんてね。
  そうさ、アタシだってとっくにお前に会いに行ってよかったんだ。
  けれど暇がなくてね・・・ 

191 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/23 23:33 ID:ltoDipJ1

ケイは手を落ち着かなく泳がせながら、マコと並んで階段にどしんと腰をおろしました。

  なあ、私は今どうなってると思う?もう昔のようじゃないんだ・・・。
  まるで悪魔みたいなテンポで進んでる。
  1日でビル1階がまるごとできあがって、それが毎日続いていく。
  何もかも組織だっていて、手を一つ動かすのもプランどおり・・・
 \_____ ____________________/
          ∨

        ノハヽヽ ノハベ 
        (`.∀´ )(´◇` ∬
       /| (⊃⊂) (∩∩)/
      /| ̄( ( ( ̄ ̄ ̄/
     /| ̄ ̄(__(_) ̄ ̄/
    /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/

彼女はこうやって話し続け、マコはじっとそれに耳をかたむけていました。 

192 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/23 23:34 ID:ltoDipJ1

でも、彼女の口調はだんだんとはじめの元気をなくしていきました。不意に彼女は口をつぐみ、
両手で顔をこすりました。

  ・・・マコ、ごらんのとおり私はちっと飲み過ぎたよ。こうしないと、あそこでやってることに
  がまんしきれなくなるのさ。真っ当な左官屋の良心に反するような仕事をやってるんだ。
  モルタルにやたら砂を入れすぎるのよ。わかるかい?インチキ工事さ。
  でもね、そんなことが私になんの関係がある?私は金をもらう、それで結構さ。
  そうさ、時代が変わったんだ。昔は今と違って、私は人に見せられるほどのものを建てて
  私の仕事を誇りに思ったもんだ。
  だが今じゃ・・・
 \_____ ______________________________/
          ∨

        ノハヽヽ ノハベ 
     ε〜(∩∀∩)(´◇` ∬
       /| (   ) (∩∩)/
      /| ̄( ( ( ̄ ̄ ̄/
     /| ̄ ̄(__(_) ̄ ̄/
    /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/

ケイはうなだれて、くらい目つきで前の方をじっと見つめました。マコはなにも言いません。
ただじっと聞いているだけです。 

193 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/23 23:35 ID:ltoDipJ1

ケイはしばらくしてから低い声で言いました。

  多分私は、またお前のところに行って、なにもかも洗いざらい話さなくちゃ
  ならないんだろうね。
  ・・・そうだ、さっそく明日はどうだい?それともあさって?
  必ず行くからね。いいかい?
 \_____  _________________________/
          ∨

        ノハヽヽ ノハベ     いいわ
        ( `.∀´)(´▽`*∬ <____/  
       /| (⊃⊂) (∩∩)/  
      /| ̄( ( ( ̄ ̄ ̄/
     /| ̄ ̄(__(_) ̄ ̄/
    /| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄/

マコは嬉しくなって答えました。

それからふたりは別れました。ふたりとも、とても疲れていましたから。 

194 :勇敢な恋の歌:03/02/23 23:36 ID:ltoDipJ1

けれどもケイは、次の日も、その次の日もやって来ませんでした。いくら待っても現れません。
多分、本当に時間がないのかもしれません。


      〆〃ハ
     ∬∬ ´) ・・・・・
      (   )  
  〈 ̄ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
    〉      ヘ   |
'' ""'  ''"" "''' ~''" '''" "' 

195 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/23 23:42 ID:ltoDipJ1
↑タイトル間違い

ついでに定期
このお話はミヒャエル・エンデの「モモ」のパクリです。

196 :名無し募集中。。。:03/02/23 23:48 ID:bndTJasN
更新乙。

197 :名無し募集中。。。:03/02/24 06:26 ID:Lg3KpC3J
まだまだ先は長いけどがんがってください!

198 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/24 23:38 ID:YQA3QhiF

>>194続き

次にマコは、居酒屋のヒトミとそのおかみさんのところに出かけました。

「居酒屋チャーミー」は町はずれにありました。マコが勝手口にまわると、ドアが開いていて、
ヒトミとおかみさんのリカがなにか言い争っているのが外まで聞こえてきます。

  \\    //           \\    //

    ノハヽヽ    = 目      〜ノハヽヽ〜
    (0`〜´)        ◇ = ●(`▽´ )
    ⊂   ⊃ = ◎        ┃⊂   ⊃
     人 Y                  Y 人
    し'(_)                 (_)ヽ__)

                                        ノハベ
                                      Σ(`; ∬∬
                                    
リカはおなべやフライパンをガチャガチャやっていました。ヒトミは大袈裟な身振りをしながら
なにか反論しています。 

199 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/24 23:40 ID:YQA3QhiF

 ( ^▽^)おぼえてるかい?マコ、いつも隅のテーブルに座っていた婆さんたちを。
  (   ) この人ときたら、あの婆さんたちをおん出しちまったんだ!
\_________________________________/

日 凸  ▽ ∇ U
≡≡≡≡≡≡≡  ノハヽヽ
U ∩ [] % 曰  (0^〜^)
__________(つ▽)_ 
             
―――――――――――

 ━┳━   ━┳━
 ̄ ┻  ̄ ̄ ̄┻ ̄  〜ノハヽヽ〜
               ( ^▽^) ∪∪          ノハヽヽ
               (  つ,━┷┷  ノ从~\ヽ   (⌒ー⌒)   ノノノハヽ
.               入  v_      从#~∀~从   (⊃ ⊂)   (O゚ー゚O)
            ((  (_ノ\__)       (  つ ━━━┳━━━ (   ) 

200 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/24 23:42 ID:YQA3QhiF

 (0^〜^)
  (  ⊃そんなことするもんか!ほかの酒場を探してくれと、丁寧に頼んだんだぞ!
\__________________________________/

                ・・・・・
        ・・・・・             ・・・・・        Sorry・・・
                ノハヽヽ           ノハヽヽ
        ノ从~\ヽ   (  ⌒ー)   ノノノハヽ ∩(^〜^;)
       从 #~∀从   (⊃ ⊂)   ( O゚ー゚)   (   )
        (  つ ━━━┳━━━ (   )     | | |

     〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
                        ○o  ノハベ
                           (´◇` ∬

               
          (^▽^ )あんなことは人の道にはずれてる。あの婆さんたちがほかにいくとろが
          ⊂   )ないことくらい、おまえさんにもよくわかってるだろ。うちにいたって
                だれの迷惑にもならなかったじゃないか!
         \_________________________________/

 (0^〜^)もちろん迷惑にはならないさ。でもな、あんなむさくるしい老いぼれどもが
 ⊂  ⊃いるおかげで、まともな金払いのいいお客が寄りつかないんだよ。
      毎日安い赤葡萄酒を一人一杯きりだんて、ちっとも儲かりゃしない!
\_________________________________/ 

201 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/24 23:44 ID:YQA3QhiF

           (^▽^ )おまえさんの言うその金のない老いぼれどもにはね、私のユーコおばさん
            (   )も入ってりるんだよ!私の身内のことを悪くいんなんぞ、許せないよ!
          \_________________________________/

 (;^〜^)ユーコはもちろんうちにいていいんだよ。それなのにあっちがいやだと
  (⊃⊂) 言うんだからな。
\_________________________________/

           (T▽T )当たり前さ。──友達ぬきだなんて。おばさん一人隅っこに座らせ
            (   )とけばいいってのかい?
          \________________________________/


              ノ从~\ヽ  l|l
             从l|l´∀`从
              (  つ ━━━┳━━━

         〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
                        ○o  ノハベ
                           (´◇` ∬ 

202 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/24 23:45 ID:YQA3QhiF

  どうしようもないじゃないか!ユーコのために一生ケチな居酒屋の主人で
  終わるのなんざごめんだな。おれはお前のためにもこの店を繁盛させたい
  んだ。それがわからないのか?リカ。
 \__ ____________________________/
     ∨
          わからないとも。思いやりのないやり方でしかやれないなら、私はごめんだよ!
          あたしゃ、いつか出ていきますからね!あとはお前さんの好きにすればいいさ!
         \____________________  ___________/
                                        ∨
    ノハヽヽ                                〜ノハヽヽ〜
   (0^〜^)                        〆〃ハ     (^▽^ )
   ⊂   ⊃                       ∬;´◇`)     ⊂  )
    | | |                         ∪ __)       人 Y
    (_)__)                         (___J    ((( し'(_)

こう言うなりリカは、台所から走って出ていきました。

    ノハヽヽ
    (l|l^〜^)                        ノハベ
    ( ∪∪                        (´◇`;∬
    | | |                         ⊂ __) 
    (_)__)                         (___J               (((

長い間、ヒトミはなにも言いませんでした。 

203 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/24 23:47 ID:YQA3QhiF

              ( ^▽^)を牧場に欲しいべさ

  う〜〜〜い ゚。 ゜  ゚ 。゚    ノハヽヽ         私が元祖ピ〜〜〜チィ!よ
           ノ从~\ヽ   (⌒ー⌒)    ノノノハヽ
          从#~∀~从 ∪ (▽⊂)  .∪ (O゚ー゚O)
           (  つ  ┷━┷┳━━┷ ⊂  ⊃ 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

  ・・・俺だって、あの婆さん達が好きだったんだ。なあ、マコ。
  どうすりゃいいんだ?
 \_____ __________________/
          ∨
      ノハヽヽ         ノハベ
     ( ;´〜`)        (´◇` ∬ 

204 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/24 23:49 ID:YQA3QhiF

ちょっと休んでから、ヒトミは続けました。

  リカの言うとおりかもしれんな。婆さん達が来なくなってからは、自分の店が
  自分の店じゃないみたいに思えてな。どうしたらいいかわからないんだ。
  だがな、今じゃどこの店だってそうやってる。どうして俺だけが違うやり方を
  しなきゃなんねえんだ?それとも、お前もそうしたほうがいいと思うか?
 \____ __________________________/
        ∨
    ノハヽヽ     ウ ウン
   (0´〜`)        ノハベ
   ⊂   ⊃      (((´◇` ∬
    | | |         (⊃⊂)
    (_)__)         (__(_)  

マコはかすかにうなずきました。ヒトミは自分もうなずきました。

そして、ふたりはニッコリしました。

    ノハヽヽ     
   (0^〜^)        ノハベ
   ⊂   ⊃       (´▽`*∬
    | | |         (   )
    (_)__)         (__(_) 

205 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/24 23:50 ID:YQA3QhiF

  ・・・・・
  お前が来てくれてよかったよ。以前にはこういう時、「マコのところに行って
  ごらん!」って言ったもんだったな。今度は俺も行くよ、リカといっしょにな。
 \____ __________________________/
        ∨
    ノハヽヽ     
   (0^〜^)        ノハベ   |  いいわ
    (   ⊃       (´▽` ∬ <_____/
    | | |         (   )
    (_)__)         (__(_)  

それから、マコはうちに帰りました。 

206 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/24 23:54 ID:YQA3QhiF

そして本当にヒトミとおかみさんはやってきました。

           ノハヽヽ 〜ノハヽヽ〜
      //ヾヾ (^〜^0)  (^▽^ )
     \__/⊂  )    (   )
            Y 人    Y 人
           (_)ヽ__)  (_)ヽ__) )))

リカは顔を輝かせて言いました。

           (^▽^*)聞いとくれよ!ヒトミはね、ユーコおばさんとほかの年寄りのところを
           ⊂  ⊃一人ずつまわって、また来てくれと頼んで歩いたんだよ。
          \_________________________________/
 

         \\               //

       ゚。 ゜  ゚ 。゚    ノハヽヽ             ノハヽヽ
        ノ从~\ヽ   (⌒ー⌒)    ノノノハヽ   (^〜^0)ゝ
       从#~∀~从 ∪ (▽⊂)  .∪ (O゚ー゚O)   (   )  
        (  つ  ┷━┷┳━━┷  (   )     | | |


 (0^〜^)そうなんだ。みんなまた来てくれるようになったよ。
  (   )──店の繁盛は望めないだろうが、でも、俺の気に入った店にまたなったよ。
\___________________________________/ 

207 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/24 23:56 ID:YQA3QhiF

とても素敵な午後でした。
二人は帰って行くとき、近いうちにまた来るからね、と約束していきました。

                      グッチャ〜! 〜ノハヽヽ〜  ノハヽヽ
〆〃ハ                          ∩(^▽^ )   (^〜^0)
∬ ´▽`)∩))                         (   )    (   )
 (   )                            人 Y     人 Y
 (_)__)                         (((  し'(_) (((  し'(_) 

208 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/24 23:58 ID:YQA3QhiF

こうしてマコは、古い友達を次々に訪ねて歩きました。

     ノ从~\ヽ
     ( `・ゝ´)    ノハベ
      (   )   (` ∬∬
             ⊂  )

                                ノハヽヽ
                       〆〃ハ    (‘▽‘川
                       ∬∬ ´)    (   )
                        (  ⊃

みんな、またマコのところに来ると約束しました。その約束を守らなかった人、あるいは守れなかった
人はたくさんありました。その暇がなかったのです。けれども、本当にやってきた古い友達もたくさん
いました。そして、以前とほとんど変わらないつき合いが復活しました。

そのせいで、マコは自分ではそうとは知らずに、灰色のヤマザキ達の邪魔をすることになったのです。


                   〆⌒ヽ o○(・・・・・・・・)
                  ( ヘ  ) 
                  (つと ) 

209 :名無し暮秋中。。。:03/02/25 00:13 ID:nA8uUCk3
Cパート終了。

このスレで終わらせようと思い、今まで文字レスを必死に控えてたんだけど、
どうも容量が足りない気配なのでもう諦めましたです。色々書くことにします。

今後の予定は、あと残り800レス、400KBくらいかと。多分容量オーバーが先に来る
と思うので、そん時にはまた死にスレでも探すとします。

210 :名無し募集中。。。:03/02/25 00:42 ID:+SuMCRyQ

♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪   【 マ   コ 】   ♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪  もくじ 1つめ  ♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
◇◆                                                      ◆◇
◆◇   「大きな都会と小さな少女」                            >>65-71     ◇◆
◇◆   「めずらしい性質とめずらしくもないけんか」                    >>76-100   ◆◇
◆◇   「暴風雨ごっこと、ほんものの夕立」                   >>???-???   ◇◆
◇◆   「無口なおばあさんとおしゃべりな若者」                      >>105-120   ◆◇
◆◇                          (>>107差し替え   >>133)           ◇◆
◇◆   「おおぜいのための物語と、ひとりだけのための物語」           >>124-130   ◆◇
◆◇                                                      ◇◆
♪♯♭♪.  〜時間どろぼうとぬすまれた時間を人間に ..♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪  とりかえしてくれた女の子のふしぎな物語〜  ♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪


211 :名無し募集中。。。:03/02/25 00:43 ID:+SuMCRyQ

♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪   【 マ   コ 】   ♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪  もくじ 2つめ. (1つめ >>210)  ♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
◇◆                                                      ◆◇
◆◇   「インチキで人をまるめこむ計算」                        >>134-163   ◇◆
◇◆                                             >>168       ◆◇
◆◇   「友達の訪問と敵の訪問」                            >>171-186   ◇◆
◇◆                                             >>189-194   ◆◇
◆◇                                             >>198-208   ◇◆
◇◆                                                      ◆◇
♪♯♭♪  〜時間どろぼうとぬすまれた時間を人間に  ♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪
♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪  とりかえしてくれた女の子のふしぎな物語〜  ♪♯♭♪♯♭♪♯♭♪


212 :名無し募集中。。。:03/02/25 01:45 ID:213mKo3R
>>211
一レスに5更新分しか載せれないと
そのうち内容よりレス数喰うようにならないか?w
もうちょっとコンパクトにしてもいい気が…。

213 :友達の訪問と敵の訪問:03/02/25 04:22 ID:L+xw7CaA
大失敗! >>198>>199の間にコレが入ります↓

  ああ、マコお前だったのか。来てくれて嬉しいよ。
 \____ __                __/
        ∨     何か食べるかい?
             \__ _____/     あたし、聞きたいことがあるだけなの。
                 ∨              どうして長いことあたしのところに
    ノハヽヽ          〜ノハヽヽ〜       来てくれなかったの?
   ( ;^〜^)           ( ;^▽^)    \____  ___________/
    (   ⊃           ●━⊂)            ∨
    | | |              | | |        ノハベ
    (_)__)             (__(_)       (´◇` ∬
                                (⊃⊂)
                                 (__(_) )))


  俺だってわからねえよ。今の俺たちにゃあほかの心配事があるんだ。
 \__ __________________________/
     ∨
            そうともさ。この人にゃあまるっきり別の心配事があるのさ。例えばね、
            どうやって昔からのお客さんを追い出すか、これが心配事なのさ!
          \___________ _________________/
                           ∨
    ノハヽヽ            〜ノハヽヽ〜
   (0^〜^)             (^▽^ )      ノハベ
   ⊂   ⊃        Σ●━⊂   )      (◇` ∬
    | | |                | | |       ∪ __)
    (_)__)               (__(_)       (___J 

214 : :03/02/27 19:34 ID:6GgNDoM+
確かに目次はもう少しシンプルでもいいかも。
一番最後にゴージャスなやつを作ればいいんじゃないですか?

215 :名無し募集中。。。:03/03/01 19:55 ID:XM9sEvbx
シンプルに保全

216 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 01:49 ID:Qaw/QFeU

>>208続き

ある特別に暑い昼下がり────マコは廃墟の石段にお人形をひとつ見つけました。

                       ?
                         ノノハベ
                        (´◇` ∬
                         (   )
                         (__(_)
:; ;⌒⌒:.:⌒:;⌒;;⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒:; ;⌒⌒:.:⌒:;⌒;;⌒⌒⌒
.   ., ,; .:   ,,。, 〃ノノハ%  .   ., ,; .:   ,,。, 
,;    :::  :;     从‘ 。‘从 ,;    :::  :;  
..., ,; .:   ,,。,    (~\乂/~) ..., ,; .:   ,,。,   
,;    :::  :;    ∪> =o=<∪,;    :::  :; 
.   .., ,; .:   ,,。  /::::::::::::::ゝ.   .., ,; .:   ,,。,
..., ,; .:   ,,。,    ((((((((((())..., ,; .:   ,,。,   
,;    :::  :;       UU ,;    :::  :; 


大きさはマコとほとんどおんなじで、本物の人間と見間違えるくらい自然そのままにできていました。
その様子は、おしゃれな若いご令嬢、あるいはショーウィンドウのマネキンといったいでたちです。 

217 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 01:51 ID:Qaw/QFeU

マコは吸い付けられたように人形を眺めました。しばらくそうしたあとで、手を伸ばしてさわってみると、
人形は口を動かしてまるで電話から聞こえてくるようなキーキーした声でものをいいました。


  こんにちは。あたしはヤヤガール、
  完全無欠なお人形です。
 \_ _ _   _ _  _ _ _/
          ∨                 こんにちは。あたしはマコよ。
                           \_____ _______/
            〃ノノハ%                   ∨
            从‘ 。‘从          ≡  ノノハベ
            (~\乂/~)           Σ(゜◇゜ ∬
           ∪> =o=<∪        ≡  ⊂⊂ )
            /::::::::::::::ゝ             (__(_)
           ((((((((((())
             UU


マコはぎょっとしてとびずさりましたが、思わずこう答えてしまいました。 

218 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 01:52 ID:Qaw/QFeU

  あたしはあなたのものよ。あたしを持っていると、
  みんながあなたを羨ましがるわ。           
 \_ _ _   _ _  _  
          ∨          あたしのものだなんて信じられないわ。
                      誰かが忘れていったんだと思うけど。
                     \____  __________/
                             ∨
            〃ノノハ% 
            从‘ 。‘从        ノノハベ
            (~\乂/~)       (´◇` ∬
           ∪> =o=<∪        (   )
            /::::::::::::::ゝ         (__(_) ))
           ((((((((((())
             UU
          ∧
 / ̄  ̄  ̄    ̄  ̄  ̄  ̄  ̄ \
  あたし、もっと色々なものが欲しいわ     ∧
                        / ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
                         ちょっと待ってて、あたしのものを見せてあげるわ。
                         気に入ったものがあったらそう言ってくれればいいもの。 

219 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 01:54 ID:Qaw/QFeU

マコはベッドの下から宝物のいっぱいつまった箱を引っ張り出して、ヤヤガールの前に置きました。
・・・きれいな色の鳥の羽根、素敵な斑点の入っている石、ガラスのかけら──でも人形は
なにも言いません。マコは人形をトンとつっついてみました。


            〃ノノハ% 
            从‘ 。‘从 ノノハベ
            (~\乂/~)(´◇` ∬
           ∪> =o=<∪⊂   )
            /::::::::::::::ゝ   (__(_) ))
           ((((((((((())
             UU

 从‘ 。‘从こんにちは。あたしはヤヤガール。完全無欠のお人形です。
\_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ /

            (´◇`;∬それはもうわかったわ。でもあんたは何か欲しかったんでしょ?
           \______________________________/

 从‘ 。‘从あたしはあなたのものよ。あたしを持っていると、
       みんながあなたを羨ましがるわ。
\_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ /

            (´◇` ∬さっき聞いたわよ。欲しくないなら何かして遊ぶことにしない?
           \_____________________________/

 从‘ 。‘从あたし、もっと色々なものが欲しいわ
\_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _/

            (´△`;∬これしきゃないのよ。
           \_____________/ 

220 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 01:55 ID:Qaw/QFeU

次にマコは、完全無欠なヤヤガールと向き合って腰をかけました。


        さあ、お客さんごっこをしましょうよ。
      \_________  _____/
                     ∨
            〃ノノハ% 
            从‘ 。‘从   ノノハベ
            (~\乂/~)  (´▽` ∬
           ∪> =o=<∪  ⊂  __)
            /::::::::::::::ゝ    (___J
           ((((((((((())
             UU


 从‘ 。‘从こんにちは。あたしはヤヤガール。完全無欠のお人形です。
\_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ /

            (´▽` ∬まあ、来てくださって嬉しいわ!お嬢さんはどこからおいでに
                  なりましたの?
           \______________________________/

 从‘ 。‘从あたしはあなたのものよ。あたしを持っていると、
       みんながあなたを羨ましがるわ。
\_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _/

            (´◇` ∬だめよ。おんなじことばかり言ってちゃ遊べないじゃないの。
           \_____________________________/

 从‘ 。‘从あたし、もっと色々なものが欲しいわ
\_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _/ 

221 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 01:58 ID:Qaw/QFeU

マコは別の遊びをやってみました。それもうまくいかないので、また別の、そしてまた別の遊び
と色々試してみましたがうまくいきません。
ヤヤガールがなまじものを言うために、かえって話をぶちこわしてしまうのです。
マコは今までに感じたことのなかった気持ちにとらわれました。生まれてはじめての気もちだった
ので、それが「退屈さ」だとわかるまでには、大分時間がかかりました。

                     ・・・・・
            〃ノノハ% 
            从‘ 。‘从    ノノハベ
            (~\乂/~)   (´◇` ∬
           ∪> =o=<∪    (∩∩)
            /::::::::::::::ゝ
           ((((((((((())
             UU

マコはどうしていいかわからなくなりました。でも、どういうわけか人形から離れることができません。
やっとのことで人形から目をそらすと───するとどうでしょう。すぐ近くに灰色の自動車が
とまっていて、中にはクモの糸のような灰色の紳士が灰色の葉巻を吸っています。 

222 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 01:59 ID:Qaw/QFeU

今日はすごく暑い日で、照りつける太陽に空気まで燃えているようなのに、急にマコは寒気が
しだしました。

―..-―――、 
 //   .||. \ 
 /[]__ .||__\__   /⌒ヽ,
|      |     ||.  ⊂ニニ⊃  
l⌒l____|___l⌒l_||  (  − )∩━~~
`ー'  `ー'  `ー'    (   )
               人 Y
            (((  し'(_)              ノノハベ
                                 (`; ∬∬

紳士はドアをあけて外に出ると、マコに近づいてきました。 

223 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 02:00 ID:Qaw/QFeU

  君の持っている人形はすごいね!
  みんなから羨ましがられるだろうね。
 \_ _____________/
    ∨                            
        /⌒ヽ,
       ⊂ニニ⊃            知らないわ。拾ったんだもの。
       (  ー )           \_____  ______/
       ⊂  ⊃     〃ノノハ%           ∨
       | | |      从‘ 。‘从     ノノハベ
       (_)__)      (~\乂/~)    (´◇` ∬
                ∪> =o=<∪     (∩∩)
                 /::::::::::::::ゝ
                ((((((((((())
                  UU
          ∧
 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  なんだって!それじゃあ君は、まさに幸運児だね。
  ・・・ところが君は、そう嬉しそうでもないね。


マコはかすかにうなずきました。何か急に、世の中から楽しいことがすっかり消えてしまったような
気がしてきました。
それどそれと同時に、それは違うぞと警告する声が自分の心に聞こえたような気もしました。 

224 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 02:01 ID:Qaw/QFeU

  どうも君は、こういう素晴らしい人形との遊び方を知らないようだね。
  ひとつ私が教えてあげようか?
 \_ __________________________/
    ∨                            
       /⌒ヽ,
      ⊂ニニ⊃            あたし、もっと色々なものが欲しいわ。
      (  ー )∩         <_ _ _ _ _ _ _ _ _ _/
      .(   )     〃ノノハ%           
       | | |      从‘ 。‘从     ノノハベ
       (_)__)      (~\乂/~)    (´◇` ∬ ・・・
                ∪> =o=<∪     (∩∩)
                 /::::::::::::::ゝ
                ((((((((((())
                  UU
          ∧
 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  ほらごらん、この人形は君にしゃべりかけているんだよ。
  面白く遊ぶには、人形になにかあげなくちゃだめだ。いいかい? 

225 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 02:02 ID:Qaw/QFeU

紳士は車のトランクをあけて服を取り出し、モモのほうに投げてよこしました。

                               (_)"∞) 
                             = ノノハ_ゝ
―..-―――、     /⌒ヽ
 //   .||. \   ⊂ニニ⊃     (ヽ−@)   
 /[]__ .||__\__( −  )     = ):::::::::(          (__)~~∞~))
|      |     ||.(   つ彡    /#@##ヽ     =  ノ lノ  .ヽк
l⌒l____|___l⌒l_||  | | |      /#@###@ゝ     r'(       ァ、
`ー'  `ー'  `ー'   (__(_)                  ^; `ァ〜r-〜'" ,r'
                                    `^〜〜-〜'^


  さて、これだけあればしばらくは遊べる。でも2,3日するとまた退屈して
  しまいそうだね?そなったらまたもっと色々のものを使って遊べばいいんだ。
 \_ _____________________________/
    ∨                            
       /⌒ヽ,
      ⊂ニニ⊃        
      (  ー )∩     ノノハベ
      .(   )      (´◇` ∬

彼はまたトランクにかがみこんで色々なものを出してはマコに投げてよこしました。 

226 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 02:03 ID:Qaw/QFeU

紳士はここでちょっと休んでマコの様子をうかがいました。マコは山のような品物にうずまって
ぼんやりとしています。


  どうだね?こういう人形の遊び方がこれでわかったかね?
 \_ _______________________/
    ∨
       /⌒ヽ,            そりゃ、もうよくわかったけど・・・
      ⊂ニニ⊃         \__ ____________/
      (  ー )              ∨
      ⊂  ⊃        ノノハベ
       | | |        (´◇`;∬
       (_)__)        (∩∩)

とマコは答えました。寒さに体がガタガタ震えだしています。

        ∧
 / ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  いいよ、みんな君にあげよう!お返しになにかする必要なぞないよ。
  私が教えたとおりにそれで遊んでくれるだけでいいんだ。どうだね?
  そうすればもう友達なんかいらないだろう? 

227 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 02:05 ID:Qaw/QFeU

マコは、ぼんやりとしながらも、自分がある戦いに直面している、と感じました。
これどそれが何の戦いなのか、誰に対する戦いなのかはわかりません。
なぜかというと、この訪問者の話す声は聞こえるし、言葉は聞こえるのですが、話す人の心は
聞こえてこないかえらです。
マコはかぶりをふりました。


               ノノハ〆〃ハ
             (((´◇`≡´◇`)))
                (∩∩)


  なんだって?どうしたんだ?これじゃまだ足りないっていうのか?
 \______  ___________________/
            ∨
               /⌒ヽ,         
              ⊂ニニ⊃        
              (  ヘ )
               ( つと)

マコは足もとに目をおとして考え込みました。


  あたしは思うんだけど、この人形じゃ好きになれないわ。
 \___________  ___________/
                   ∨
              ノノハベ
              (´◇` ∬
               (∩∩) 

228 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 02:06 ID:Qaw/QFeU

灰色の紳士は長いこと押し黙っていました。でもようやく気をとりなおすと、冷ややかな声で言いました。


  ・・・そんなことは問題じゃない。
 \______  _____/
            ∨
               /⌒ヽ,
              ⊂ニニ⊃
              (  ヘ )
               (   )

マコは相手の目をうかがいました。この男はどういうわけか人を不安にさせます。けれど不思議なことに
なぜか理由はわかりませんが、この男がかわいそうにも思えました。

       /⌒ヽ,         
      ⊂ニニ⊃     ・・・・・     
      (  ヘ )         ノノハベ
       (   )         (` ∬∬

                   ∧
      / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
        でもあたしの友達なら、あたしは好きよ。 

229 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 02:07 ID:Qaw/QFeU

灰色の紳士は、まるで急に歯でも痛みだしたように、顔を歪めました。
しばらく黙ったまま、なにか考えているように小さな灰色の葉巻をくゆらすばかりでした。


       /⌒ヽ,         
      ⊂ニニ⊃    
      (  − )∩━~~ < いいかね、マコ───よく聞くんだよ。
       (   )       \_______________/


彼はようやく口を開きました。よく聞くことなら、マコはさっきからずっと一生懸命やってきたのです。
ところがこの男の話を聞くことは、これまで相手にしてきた誰よりもずっと難しいのです。
ほかの人の場合には、マコはいわば相手の中にすっかり入り込んで、その人の本当の心を
理解することができました。これどこの訪問者が相手ではそれがまるでできません。
いくらつきとめてみても、からっぽの闇の中に落ち込んで行くような感じで、相手がいないのも同然です。
こんなことはマコにははじめてでした。 

230 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 02:08 ID:Qaw/QFeU

男は続けました。

  人生に大事なことは一つしかない。それは何かに成功すること。
  ほかの人より成功し、偉くなり、金持ちになった人間には、そのほかのもの
  ───友情だの愛だの名誉だの、そんなものはひとりでに集まってくるものだ。
  君はさっき、友達が好きだといったね?
  君がいることで君の友達はどういう利益をえているかだ。役に立っている?
  いや、立っていない。時間を節約しようという努力を励ましているか?まさに反対だ。
  君はそういうことを全部邪魔している。
  それなのに君はやっぱり、誰かが好きだなんて言うのかね?
 \_ ________________________________/
    ∨
       /⌒ヽ, 
      ⊂ニニ⊃
      (  − )∩━~~     ノノハベ
       (   )         (` ∬∬

マコはどう答えていいかわかりませんでした。一瞬、彼女は自信がなくなって、この灰色の紳士の言う
ことは正しいのではないかとさえ思いました。

            〆〃ハ
            ∬;´◇`) ・・・・・
            (⊃⊂) 

231 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 02:09 ID:Qaw/QFeU

  だからこそ我々は、君の友達を君から守ろうとしているんだ。我々はみんなを
  成功させてやりたい。みんなを放っておいてもらいたいんだよ。だからこの
  素敵なおもちゃを全部君にプレゼントするわけだ。
 \_ ___________                    _____/
    ∨                 『われわれ』って誰のこと?
       /⌒ヽ,           \__  ________/ 
      ⊂ニニ⊃               ∨
      (  − )          ノノハベ 
      ⊂  ⊃         (` ∬∬

        ∧
 / ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  時間貯蓄銀行の仲間のことだ。私はその外交員BLW/553/cなんだよ。 

232 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 02:10 ID:Qaw/QFeU

これを聞くとマコはふいに、アサミとツンクが時間の節約だとか、それが伝染病みたいだとか話して
いたことを思い出しました。

      ノハヽヽ
      (/0―0)      ノハヽo∈
      ⊂  ⊃      (・-・o川 
       | | |        (   ⊃
   \______  _______/
             ○
            o 
       〆〃ハ
      ∬ ´◇`) 
       (⊃⊂)

するとこの灰色の紳士もなにかそれと関係があるのかもしれない。そう思うとぞっとしました。
けれどマコは、ありったけの勇気をふるいおこして、灰色の紳士の心が潜んでいる手応えのない
闇の中に、まっしぐらに入っていきました。


       /⌒ヽ,                    
      ⊂ニニ⊃         ノノハベ
     Σ(  − ) ←−−−−(´; ∬∬  


この様子を、灰色の紳士は横目でうかがいながら観察していました。彼女の顔つきにあらわれた
変化を、彼は見逃しませんであいた。 

233 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 02:11 ID:Qaw/QFeU

  ・・・むだな骨折りはやめたほうがいいよ。
  我々に立ち向かおうなんて、できるわけがないからね。
 \_ _____________________/
    ∨                            
       /⌒ヽ,
      ⊂ニニ⊃         それじゃ、あんたのこと好いてくれる人は、一人もいないの?
      (  ー )∩━~~    \_______  ________________/
       (   )                    ∨
       | | |               ノノハベ
       (_)__)              (◇`; ∬
                          (∩∩)

マコは囁き声で聞きました。灰色の紳士は急にがっくりうなだれました。


  ・・・君みたいな人間には、今までお目にかかったことがないな。
  君みたいな人間がもっとたくさんいたら、我々の時間貯蓄銀行はすぐに
  つぶれちゃって、我々自身も消えてしまうことになるんだが───
 \_ ___________________________/
    ∨ 
        /⌒ヽ,
       ⊂ニニ⊃        
       (l|l − )
       ( ∪∪
       | | |               ノノハベ
       (_)__)              (◇` ∬
                          (∩∩) 

234 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 02:14 ID:Qaw/QFeU

灰色の紳士は不意に口をつぐんで、マコをまじまじと見ました。自分にもよくわからない、手に負えない
何かと、一生懸命戦っているようでした。灰色の顔がいっそう灰色くなっています。


       /⌒ヽ,   ・・・・・・                   
      ⊂ニニ⊃         ノノハベ
      (  − )        (` ∬∬  


彼は再び話しはじめましたが、その様子は、話すまいとしても言葉のほうが勝手にでてきてしまって
止めようがない、といった様子です。かれはますます顔を歪めました。

でもマコには、ついに彼の内心の本当の声が聞こえてきました。


  我々がいることも、していることも、誰にも知られてはいけない・・・我々は
  どんな人間の記憶にも残らないように気をつけている・・・難しい仕事だ。
  人間から生きる時間を1時間1分1秒とむしり取るんだからな・・・人間が節約した
  時間は人間の手には残らない・・・我々が奪ってしまうのだ・・・ああ、君たち
  人間ときたら、自分の時間のなんたるかを知らない!・・・だが我々は知っていて、
  君たちの時間をとことんまでしゃぶりつくすのだ・・・もっともっとだ・・・
  もっとたくさん・・・もっとたくさん・・・・・・
 \_ _______________________________/
    ∨                            
       /⌒ヽ,
      ⊂ニニ⊃  
      ( ; − )
       (⊃⊂)         
       | | |               ノノハベ
       (_)__)              (◇`; ∬彡
                          (∩∩) 

235 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 02:17 ID:Qaw/QFeU

最後のほうの言葉を断末魔の呻きのように喉から絞り出すと、灰色の紳士は両方の手で我と
我が口を必死にふさぎました。


            /⌒ヽ,
           ⊂ニニ⊃  
          Σ( ∩∩) 

236 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 02:18 ID:Qaw/QFeU

  ど、どうしたんだ!?
  お前は私の言葉を聞いてしまった!私は狂ってしまった!お前が私を狂わせ
  たんだ!
 \_ ______________________________/
    ∨ 
       /⌒ヽ,
      ⊂ニニ⊃  
     ∩( ; △ )∩
       (   )         
       | | |               ノノハベ
       (_)__)              (◇`; ∬
                          (∩∩)

すると急に哀願するような声になって、

  私のしゃべったことは、まるっきりのでたらめだよ。忘れてくれ!
  忘れてくれ!忘れてくれ!
 \____ _____________________/
        ∨ 
           /⌒ヽ,
          ⊂ニニ⊃ ノノハベ
          ( l|l△ ) (◇゜; ∬
          (  つつ<   ⊃ )))           
          | | |   (__(_)   
          (_)__)      

彼はマコをつかんでゆさぶりました。マコは唇を動かしましたが、声が出ませんでした。 

237 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 02:20 ID:Qaw/QFeU

灰色の紳士は飛び上がってあわててあたりを見回し、自動車に走りよりました。
するとどうでしょう、なんとも不思議なことが起こりました。ちょうど爆発の場面をさかさまに見るように、
人形とあたりに散らばっていた小物が全部自動車のトランクに吸い込まれ、ふたがバタンと閉まった
のです。
そして、自動車は小石をあたりに飛び散らして走っていってしまいました。

マコはそのあとも、長い間じっと座ったまま、今聞いたばかりの話が何のことなのか考えました。
だんだんと恐ろしい寒さは退いていき、それといっしょに全てがはっきりわかってきました。
なにひとつ記憶から消えませんでした。それというのも、マコは灰色のヤマザキの本当の声を
聞いたからです。


                      ノノハベ
                 ・・・・・ (´◇`;∬ ・・・・・
                      (∩∩) 

238 :友達の訪問と敵の訪問:03/03/02 02:20 ID:Qaw/QFeU

目の前のしおれた草の間から、細い煙のすじが立ち上っていました。踏みつぶされた灰色の葉巻
の吸い殻がくすぶっていて、少しずつ灰になっていきました。


                  (
                   )
                  (
                   ━


(つづく) 

239 :名無し暮秋中。。。:03/03/02 02:22 ID:Qaw/QFeU
「友達の訪問と敵の訪問」やっとおわり。

240 :名無し募集中。。。:03/03/02 02:38 ID:K0hj6pxK
更新乙

241 :名無し暮秋中。。。:03/03/04 00:22 ID:i8EZ5f43
以前目次を作ってくれたかたには申し訳ないんですが、試しに
圧縮版の目次を作ってみました。気に入らなかったら加工してください。

XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX 【 マ コ 】 XXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXXX

  「大きな都会と小さな少女」                            >>65-71    
  「めずらしい性質とめずらしくもないけんか」                    >>76-100   
  「暴風雨ごっこと、ほんものの夕立」                   >>   
  「無口なおばあさんとおしゃべりな若者」                      >>105-120 >>133
  「おおぜいのための物語と、ひとりだけのための物語」           >>124-130  
  「インチキで人をまるめこむ計算」                        >>134-163 >>168
  「友達の訪問と敵の訪問」                            >>171-186 >>189-194
                                          >>198-208 >>213 >>216-238

XXXXXX 〜時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語〜 XXXXXX

242 :名無し暮秋中。。。:03/03/05 00:26 ID:mOq9FzcD

小休止(  ー )∩━~~

【登場人物紹介】 (微妙に現実世界とカブらせてあります)

マコ:∬ ´◇`)
くしゃくしゃの黒い巻き毛と、澄んだ黒い瞳のちいさな女の子。いつどこで生まれたか定かでない。
歌も踊りも普通のことしかできない子。が、抜群の「聞く」能力を持っている。

道路掃除婦アサミ:川o・-・)
道路掃除を生業とする老婆。物事を深く、ゆっくりと考える沈思黙考師。実直、というより愚直。
その目は物性を見抜き、その心は真理を想うが、その口は時に重い。マコの親友。

音楽家ツンク:(0―0ヽ)
お調子者で陽気な若者。いつか歌で有名になって大成功したいと考えている。名声やお金を屈託なく欲する、
わかりやすくて快活な人間。マコの親友。

左官屋ケイ:( `.∀´)
昔気質で職人肌の左官屋。マコの住む町に住んでいるマコの友達。
自分の仕事に誇りをもっているし、腕も確かと評判。が、最近の集団の中でのルーチンワーク的な仕事に
嫌気がさしている。

居酒屋ヒトミ:(0^〜^)
マコの住む町で「居酒屋チャーミー」を営むイナセな若者。男っぷりはいいが、おかみさんには頭があがらない気味。ケイとはケンカ友達であり、また親友でもある。

おかみリカ:( ^▽^)
ヒトミの奥さん。TPOをわきまえずいいたいことをズバズバ言ってしまう姐さん女房。義理人情に厚い。

町人アスカ:(0゜-゜0)
マコに話を聞いてもらううちに、なにかを決心する。

243 :名無し暮秋中。。。:03/03/05 00:27 ID:mOq9FzcD
町人サヤカ:ヽ^∀^ノ
マコに話を聞いてもらううちに、ふっきれる。

町人ユーコ:从#~∀~从
長老格の老人。居酒屋チャーミーから追い出されそうになるが、ほかに行くところがなく、村人との
縁も深いという理由で辛くもとどまることができた。

町人リンネ、リカ(イシイ):(⌒ー⌒)(O゚ー゚O)
「金儲けの足しにならない」という理由でチャーミーを追い出される不遇な老人。

その他の町人アヤカ、アヤ:(‘▽‘川( `・ゝ´)
町人

町の子供達:(^◇^〜)(´D` )(‘д‘ )(’ー’川 (・e・ )[^д^ ]
マコの友達。マコのおかげで、いつも楽しく遊ぶことができた。だが、それもつかのま・・・

街の子供達:从* ^ー^)从 `,_っ´)从*・ 。・从 
遠くの大都会からやってくる子供達。高価なおもちゃなどを買い与えられているが、実は人と接したり
仲良く遊んだりすることが全く出来ない子供。が、マコの影響で本来の子供らしさをとりもどす。だが・・・

灰色のヤマザキ:(  ー )∩━~~
全身灰色ずくめの、およそ人間らしくない者達。実際、人間でも生物でもない、妖怪のようなもの。
人間から「時間を」搾取しようと企てている。人間達を目先の金銭やうすっぺらな快楽で溺れさせ、
コントロールしながら時間を盗み出している。
ものすごく大勢いるが、全にして個、個にして全と、個性がないらしい。

歌姫ヘーケ氏:( `◇´)
街で場末の歌姫として働く歌うたい。ツンクの古い知り合い。実力はあるのだが、諸々の事情により
陽の当たらないところでくすぶっている。そこを灰色のヤマザキ達につけこまれる。

ヤヤガール:从‘ 。‘从
灰色のヤマザキがマコのために持ってきた完全無欠のお人形。マコに物欲を植え付けようとしたが失敗。

244 :名無し募集中。。。:03/03/05 12:12 ID:RFj9RqsA
灰色の山崎がはまり役すぎて怖いな。

245 :名無し募集中。。。:03/03/07 21:27 ID:hr1BcGTg
信田って「シノダ」って読むの!?今まで知らなかった・・・・・・。

246 :名無し暮秋中。。。:03/03/08 06:54 ID:5TsmS7Wl

>>238続き

『 ふくれあがった夢と すこしのためらい 』


247 :名無し暮秋中。。。:03/03/08 06:55 ID:5TsmS7Wl

その日の夕方になって、ツンクとアサミがやってきました。
マコはまだ少し青い顔をして、ぼんやりとしたまま石の壁のかげに座っていました。

                               ?
                                  ノハヽヽ
                           ノハヽo∈(0―0ヽ)
          〆〃ハ            (・-・o川   (   )
ノ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ∬|l´◇`)            (   )    Y 人 
     ヘ   | (∩∩)             (__)\ノ   (_)ヽ__)
'' ""'  ''"" "''' ~''" '''" "'

二人は、どうしたにかと心配そうに聞きました。
彼女はつっかえつっかえ、さっきの事件のことを話し始めました。

          ・・・・・             !
                             ノハヽヽ
          〆〃ハ        ノハヽo∈Σ(0―0ヽ)
         ∬ ´◇`)      Σ(・-・o川   (   )
          (  ⊃        (   )    | | | 

248 :名無し暮秋中。。。:03/03/08 06:56 ID:5TsmS7Wl

アサミは、とても真剣な顔でマコをくいいるように眺めていました。

          ・・・・・
              ノハヽo∈
              (・-・o川
              (⊃⊂)

これとは反対に、ツンクは聞いている間中だんだん興奮してきました。

         !!!
              ノハヽヽ
           ε= (0―0#)
              ⊂  ⊃ 

249 :名無し暮秋中。。。:03/03/08 06:58 ID:5TsmS7Wl

                  マコ!いよいよ俺達の立ち上がる時が来たで!こうなったら、
                  俺達の古い友達ばかりか、街全体を救えるんやで!
                  俺とアサミと君の3人で救うんや!
                \__________ ______________/
                                ∨
  そりゃいいけど、でもどうやってやるの?
 \___ ____________/
       ∨                     ノハヽヽ
          〆〃ハ      ∋oノハヽ   (0―0ヽ)
         ∬ ´◇`)       川o・-・)   ⊂   ⊃
          (   )        (⊃⊂)    | | | 

                                 ∧
           / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
             ・・・これから考えるんや。けどな、ひとつハッキリしてるわ。灰色のヤマザキ
             がいるということがわかり、奴らが何をしているのか知った以上、俺達は
             奴らと戦わなくちゃあかんのや。 

250 :名無し暮秋中。。。:03/03/08 07:09 ID:LEI9PMfu

マコは困ったようにうなずきました。


          〆〃ハ 
         ∬;´◇`)))
          (⊃⊂) 

251 :名無し暮秋中。。。:03/03/08 07:10 ID:LEI9PMfu

                   なに言ってるんや。奴らの正体を知った人は奴らのことを忘れない。
             (0―0ヽ)そして奴らのことを覚えている人は、奴らを見ればすぐ奴らだと判る!
              ⊂   ) つまり奴らは俺達には手が出せない──俺達は安全なんや!
            \_______________________________/
 ∬ ´◇`)
  (  ⊃ けど、そうだとしても、あの人達を見つけだすことなんかできないじゃない?
\___________________________________/

                   おびきだせばええんや。ネズミを捕まるにゃベーコン、時間どろぼう
              (0―0ヽ)を捕まえるにゃ時間を餌にするってわけやな。時間なら俺達には
              ⊂   ⊃ぎょうさんある。例えば君がおとりになればええ。
             \_______________________________/
 ∬;´◇`)
  (⊃⊂)でもあたしはもう知られてるもの。あの人達が罠にかかるはずないわ。
\_________________________________/

                    さよか。ほなら、灰色のヤマザキは時間貯蓄銀行とかなんとか
              (0―0ヽ)ゆうてたやろ、それを見つけるんや。きっとめっさ変わってて、
               (   )灰色で窓のないコンクリートのばかでかい金庫みたいな建物やで!
              \______________________________/

                             ノハヽヽ
          〆〃ハ        ノハヽo∈ ∩(0―0ヽ)
         ∬ ´◇`)       (・-・o川    (   ⊃
          (   )        (⊃⊂)    | | | 

252 :名無し暮秋中。。。:03/03/08 07:12 ID:LEI9PMfu

  ・・・たった3人きりじゃなくて、もっと多ければいいのにね。そうすれば、
  時間貯蓄銀行をはやく探し出せるわ。
 \___ _________________________/
       ∨  
               そりゃええ考えやな。・・・友達をみんな動員しようや。それと最近来るように
               なった子供たちもや。
               今からすぐ出かけていって、なるべくたくさんの人に伝えよ。あしたの
               午後3時、ここにみんなで集まって相談しよって!
              \_____________ ________________/
                                  ∨
                             ノハヽヽ
          〆〃ハ      ∋oノハヽ   (0―0ヽ)
         ∬ ´◇`)∩      川o・-・)   ⊂   ⊃
          (   )        (⊃⊂)    | | | 


3人は立ち上がりました。そしてマコは一方に、アサミとツンクはそれとは別の方向にわかれて出かけ
ました。 

253 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/08 07:13 ID:LEI9PMfu

2人はしばらく歩いていきましたが、それまで黙りこくっていたアサミが急に立ち止まりました。

                   ?
              ノハヽヽ         ・・・・・
              (/0―0)  ∋oノハヽ
              (   )     川o・-・)
              人 Y       (   )
            (( し'(_)      (_)__)ピタッ!



                 ねえ、きいてよ、ツンク。私心配なんです。
         なんでや?\________ _________/             
        \__ _/             ∨
            ∨       私はマコを信じますよ
         うん、それで?\______  ____/
       \__  ___/         ∨
            ∨     マコの話してくれたことは、本当のことだと思う、ってことです。
       さよか。それで?\_______  _________________/
      \___ ____/         ∨
            ∨
              ノハヽヽ??
              (/0―0)    ノハヽo∈
              (   )     (・-・o川
               | | |      ⊂  ) 


ツンクはアサミの言いたいことがさっぱりわかりません。 

254 :名無し暮秋中。。。:03/03/08 07:31 ID:LEI9PMfu

             いいですか?マコの話が本当だとすると、私たちはどうしたらいいかようく考え
             なくちゃならないのです。マコを危ない目にあわせることにもなかもしれません。
             私らはいいとしても、子供達まで引っ張り込むとなると・・・
            \__________ _____________________/
                            ∨
  なーんや、まったくあんたは心配性やな。
  仲間は多いほどええんやないか。
 \_______  ________/
             ∨
              ノハヽヽ
              (/0―0)    ノハヽo∈
              ⊂  ⊃     (・-・o川
               | | |       (つと) 


                   ・・・おまえはマコの話は本当だとは思っていないようですね。
                  \__________ ______________/
                                  ∨
             ノハヽヽ
             (/0―0)               ∋oノハヽ
              (   )                  川o・-・)
               | | |                   ⊂  ) 
               (_)__)                (( (_)__)


アサミはまじめな顔で言いました。 

255 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/08 07:33 ID:LEI9PMfu

  本当っていったいなんや?世の中ってのは、それ全体がひとつのでっかいお話
  なのさ。そやからアサミ、俺はマコの話を本当だと信じてるよ、あんたとおんなじにね!
 \______  ____________________________/
            ∨
             ノハヽヽ
             (/0―0)                 ノハヽo∈
              (   ⊃                 (・-・o川 ))
               | | |                   (   ) 
               (_)__)                  (_)__)


アサミはなんと答えていいかわかりませんでした。


                  ノハヽo∈
         〜〜〜〜〜  (・ヘ・o川
                   (つと) 

256 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/08 07:34 ID:LEI9PMfu

それからふたりは別れて、友達や子供達にあしたの集まりのことを知らせに、別々の道を行きました。
───ツンクは心もかろく、アサミは重い心を抱いて。


        ノハヽヽ
    ♪〜(0―0ヽ)
        (   )
         Y 人 
        (_)ヽ__) ))
   '' ""'  ''"" "''' ~''" '''" "'


                                              ・・・・・
                                       ∋oノハヽ
                                         川o・-・)
                                         (つと) 
                                       (( (_)__)
                                  '' ""'  ''"" "''' ~''" '''" "' 

257 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/08 07:35 ID:LEI9PMfu

その夜ツンクは自分が街の救い主として素晴らしい名声を博す夢を見ました。


                          ((( ))) + 
                          (/0―0)∩
             _______  ⊂    )  _________
                           / /> >
                           (_) (_)
        
              ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
               \\\\\\\ PPPH〜   //////
             (*゚∀゚)( *゚)(゚∀゚*)(゚* )(*゚∀゚)( *゚)(゚∀゚*)(゚* )(゚∀゚*)(゚* )
             (゚∀゚*)(*゚∀゚)( *゚)(゚∀゚*)(゚* )(*゚∀゚)( *゚)(゚* )(*゚∀゚)(゚∀゚*)
             (゚∀゚*)(*゚∀゚)(゚∀゚*)( *゚)(*゚∀゚)( *゚)(゚* )(゚∀゚*)(*゚∀゚)(゚∀゚*)
          \___  ______________________/
               o○
_____________
|.     ノハヽヽ    .|
| () ̄( ̄ー ̄) ̄) |<  ZZZ...
|\⌒⌒∪⌒∪⌒⌒\
|  \.  ⌒⌒     \
\   | ⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒ |  0―0ヽ
  \ |____________________|  | ̄ ̄| 

258 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/08 07:58 ID:LEI9PMfu

同じ頃、アサミはベッドに横になったものの、まんじりともできずにいました。
考えれば考えるほど、ことの危険がはっきり見えてきます。もちろんどういうことになろうとも、自分も
いっしょにやるつもりです。でも、ふたりにブレーキをかける努力だけはしなくてはなりません。


              _____________
              |.     ノノハヽ    |
              | () ̄川o・-・) ̄) .|  ・・・・・・・
              |\⌒⌒∪⌒∪⌒⌒\
              |  \.   ⌒⌒    \
              \   | ⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒ |
                \ |____________________| 

259 :名無し暮秋中。。。:03/03/08 08:00 ID:LEI9PMfu
つづく
スイマセン、途中までタイトル間違えてますた。ついいつものクセで。

260 : :03/03/09 01:13 ID:/PQhNnjm
全然気にならないっすよ。
これからもがんがってくらさい。

261 :名無し暮秋中。。。:03/03/09 01:50 ID:WsHPLFwi
あ、間違た。>>251はこれが正解です↓ 申し訳・・・

262 :251(本文が長すぎるため一部省略):03/03/09 01:53 ID:WsHPLFwi

 ∬ ´◇`)
  (   ) あれはきっと普通の人間じゃないわ。もし大勢いるとすると、とっても危険よ。
\___________________________________/

                   なに言ってるんや。奴らの正体を知った人は奴らのことを忘れない。
             (0―0ヽ)そして奴らのことを覚えている人は、奴らを見ればすぐ奴らだと判る!
              ⊂   ) つまり奴らは俺達には手が出せない──俺達は安全なんや!
            \_______________________________/
 ∬ ´◇`)
  (  ⊃ けど、そうだとしても、あの人達を見つけだすことなんかできないじゃない?
\___________________________________/

                   おびきだせばええんや。ネズミを捕まるにゃベーコン、時間どろぼう
              (0―0ヽ)を捕まえるにゃ時間を餌にするってわけやな。時間なら俺達には
              ⊂   ⊃ぎょうさんある。例えば君がおとりになればええ。
             \_______________________________/
 ∬;´◇`)
  (⊃⊂)でもあたしはもう知られてるもの。あの人達が罠にかかるはずないわ。
\_________________________________/

                    さよか。ほなら、灰色のヤマザキは時間貯蓄銀行とかなんとか
              (0―0ヽ)ゆうてたやろ、それを見つけるんや。きっとめっさ変わってて、
               (   )灰色で窓のないコンクリートのばかでかい金庫みたいな建物や!
              \______________________________/

263 :まこあげ:03/03/09 07:05 ID:x3/oAYXP
上げます

264 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/12 23:55 ID:U01kXfvf

次の日の午後3時になりました。
円形劇場のあとには、大勢の興奮した叫び声やおしゃべりがこだましていました。
大人は残念ながら来ませんでしたが、子供達は5、60人集まりました。


              ノハヽヽ 
    〆〃ハ∋oノハヽ(/0―0)
   ∬ ´◇`) 川o・-・)(つへ、ヽ、
""'''""'(∩∩)  (∩∩)  ゝ,へ__)__) ''""'''" "''""'' '"""'''~''" '''" "''"'"" ~""^ "" ""'
                        ノハヽヽ /ハヽo∈ノハ@ノノノ从ヘ§ノヽ§ノハヽヽ
                       (^◇^〜)(´D` )(‘д‘ )(’ー’川 (・e・ )[^д^ ]
                        (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩)
  ノノハヽ  oノノハヽo
 从* ^ー^)从*・ 。・从                        ''"" '''"
   (∩∩)  (∩∩)  
                (▽  )( △ )(◇  )  ( − )(へ  )(〜  )
                (∩∩) (∩∩) (∩∩)   (∩∩) (∩∩) (∩∩)

                        ''"" ''''"
''""'''"" 

265 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/12 23:57 ID:U01kXfvf

アイボンもノノもマリもミカもリサもアイも、もちろん来ています。この間のラジオの女の子も姿を
見せていました。彼女がマコのそばに座ってまず最初に言ったことは、自分の名前はレイナで、
仲間に入れてもらえて嬉しい、ということでした。


                  ノノハヽo∈ノノハベ
                 从*^、っ^) (´▽`*∬
          ""'''""""'''""'(∩∩)"'''" (∩∩)""'''""""'''"" 

266 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/12 23:58 ID:U01kXfvf

やがてツンク立ち上がりました。


                 ノハヽヽ 
                (/0―0)
    〆〃ハ∋oノハヽ   (   )
   ∬ ´◇`) 川o・-・) 彡| | | 
    (∩∩)  (∩∩)   (_)__) 

267 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/12 23:59 ID:U01kXfvf

  君たちみんなは、おおよそのことは聞いているだろう。なぜみんな時間を
  節約するようになったか?それなのになぜ時間がますます少なくなって
  いるのか?マコがそのわけを見つけだした!時間は、時間どろぼう団に
  盗まれていたんだ!
  どうしたらいいかは、あとで相談することにする。その前に、マコに話を
  してもらおう。
 \______  ______________________/
            ∨
       ノハヽヽ 
      (/0―0)
       ⊂  ⊃
       | | | 
       (_)__)


 ちょっと待って
\___ __/
      ∨   ノハヽヽ 
∋oノハヽ    (0―0ヽ)
 川o・-・)∩   (   )
 (⊃ )      | | | 
 (_)__)      (_)__)


アサミが言って立ち上がりました。 

268 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/13 00:00 ID:b8sLorEM

  いいかい子供達、聞いてください!私はマコに話をさせることに反対だ。
  マコ自身もみんなも危険に陥ることに・・・・      
 \________ ________ だめだYO! _ マコの話を聞きたい!
              ∨           \__ __/ \__ ______/
  ノハヽヽ                         ∨         ∨
 (/0―0) ∋oノハヽ
  (   )   川o・-・)
  | | |     (∪ ⊃
  (_)__)  (( (_)__)
                      ノハヽヽ/ハヽo∈ノハ@ノノノ从ヘ§ノヽ§ノハヽヽ
                     (◇^〜)(D` )(д‘ )(ー’ 川 (e・  )[^д^ ]

何人かの子供が叫んで、しまいにはみんないっしょに「マコ!マコ!マコ!」の合唱をはじめました。 

269 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/13 00:01 ID:b8sLorEM

アサミは腰をおろし、疲れ切ったように指でまぶたをこすりました。


       ∋oノハヽ
         川o・-⊂ ・・・・・
         (∩∩)


マコは途方に暮れたまま立ち上がりました。アサミと子供達、どちらの願いをいれたものかわかりません。


               ノノハベ〆〃ハ
    ∋oノハヽ    (´◇`;≡;´◇`)
      川o・-・)       (⊃⊂)
      (∩∩)       (_)__)
                              ノハヽヽ/ハヽo∈ノハ@ノノノ从ヘ§ノヽ§ノハヽヽ
                             (◇^〜)(D` )(д‘ )(ー’ 川 (e・  )[^д^ ] 

270 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/13 00:02 ID:b8sLorEM

でも結局話をはじめました。子供達は一心に耳を傾けました。


    〆〃ハ  o○(・・・・・・・・)
   ∬ ´◇`)
    ∪  ⊃

話が終わったあと、長い沈黙が続きました。

                〆〃ハ
        ノハヽヽ   ∬ ´◇`)
  ∋oノハヽ(/0―0)    (   )
    川o・-・)(つへ、ヽ、   (_)__)
""'''""'(∩∩)  ゝ,へ__)__) ''""'''" "''""'' '"""'''~''" '''" "''"'"" ~""^ "" ""'
                        ノハヽヽ /ハヽo∈ノハ@ノノノ从ヘ§ノヽ§ノハヽヽ
                  ・・・・・ (^◇^〜)(´D` )(‘д‘ )(’ー’川 (・e・ )[^д^ ]
                        (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩)
  ノノハヽ  oノノハヽo
 从*^−^)从*・ 。・从 ・・・・・                  ''"" '''"
   (∩∩)  (∩∩)  

みんななんとなく怖くなってしまったのです。 

271 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/13 00:03 ID:b8sLorEM

  どうや?俺達といっしょに灰色のヤマザキ達と戦う勇気のある人はいるかい?
 \______  _________________________/
            ∨
       ノハヽヽ 
      (/0―0)
       ⊂  ⊃
       | | | 
       (_)__)
                       オイラやる!
                      \__ __/
                          ∨


マリが叫んで立ち上がりました。これに続いて他の子も、だんだん名乗りをあげました。


        キャハハ       アーイ   やったるで
              
         ノハヽヽ      ∋o/ハヽo∈ @ノハ@  ノノノ从ヘ§ノヽ§ノハヽヽ
       ∩(^◇^〜)       (´D` )   (‘д‘ )  (’ー’川 (・e・ )[^д^ ]
         (   )       ⊂  ⊃   (⊃⊂)   (   ) (   ) (   )
          し し         (__(_)    (__(_)    (__(_) (__(_) (__(_) 

272 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/13 00:04 ID:b8sLorEM

     どうや?アサミ。これをどう思う?
    \_______ ______/
                ∨
           ノハヽヽ 
 ∋oノハヽ    (0―0ヽ)
   川o・-・)     (   ⊃
   (⊃⊂)      | | |            \\                    //
   (_)__)      (__(_)
                           ノハヽヽ/ハヽo∈ノハ@ノノノ从ヘ§ノヽ§ノハヽヽ
                          (〜^◇)(D` )(д‘ )(ー’ 川 (e・  )[^д^ ]

ツンクは子供達を指して言いました。
アサミは悲しそうにうなずいて答えました。


  ・・・わかった。もちろんわたしもやるよ。
 \__ _____________/
      ∨
           ノハヽヽ 
 ∋oノハヽ    (0―0ヽ)
   川o・-・)     (   )
   (   )      | | |           
   (_)__)      (__(_)

           ∧
 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  それじゃあ、これからどうするか相談しよう。 

273 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/13 00:05 ID:b8sLorEM

みんなは頭をひねりました


                 ・・・警察・・・?

   ・・・科学者・・・?

                        ノハヽヽ /ハヽo∈ノハ@ノノノ从ヘ§ノヽ§ノハヽヽ
                       (^◇^〜)(´D` )(‘д‘ )(’ー’川 (・e・ )[^д^ ]
                        (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩) (∩∩)
  ノノハヽ  oノノハヽo
 从* ^ー^)从*・ 。・从                        ''"" '''"
   (∩∩)  (∩∩)  
                (▽  )( △ )(◇  )  ( − )(へ  )(〜  )
                (∩∩) (∩∩) (∩∩)   (∩∩) (∩∩) (∩∩) 

274 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/13 00:08 ID:b8sLorEM

ここでツンクが立ち上がりました。

  親愛なる友人諸君!俺は事件を徹底的に考え抜いた。そしてついに
  確実な計画を思いついた。みんなで力をあわせれば出来る計画だ!
  それじゃ、話すことにしよう。
 \________ ____________________/
              ∨
        ノハヽヽ 
       (/0―0)
        (   )
        | | |            ! 
        (_)__)  
                      ノハヽヽ/ハヽo∈ノハ@ノノノ从ヘ§ノヽ§ノハヽヽ
                     (◇^〜)(D` )(д‘ )(ー’ 川 (e・  )[^д^ ]

ツンクは一息入れてみんなをゆっくりと見渡しました。こんな大勢の聴衆を前にしゃべることは、
実にヒサブリです。 

275 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/13 00:09 ID:b8sLorEM

  灰色のヤマザキ達に打撃を与える一番簡単で効果のある方法は、
  あらゆる人達に奴らの本当のことを知らせることだ。
  ではどうしたらいいか?子供達でデモ行進するんだ!プラカードや
  のぼりを作って、町中を練り歩こう。そうしたらすごい騒ぎになるだろう!
  みんな、やってくれるか?
 \________ ____________________/
              ∨
        ノハヽヽ 
       (/0―0)
       ⊂   ⊃
        | | | 
        (_)__) 

みんなはいっせいに歓声をあげて、これに答えました。 

276 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/13 00:10 ID:b8sLorEM

  それでは、次の日曜日にこの円形劇場あとに集まるよう、街中の人に
  呼びかけることを、全員一致の決定とする。
  それじゃあ諸君──仕事にかかろう!
 \________ ____________________/
              ∨           
        ノハヽヽ              
       (/0―0)∩
        (   )
        | | |     
        (_)__) 

277 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/13 00:11 ID:b8sLorEM

この日も、また次の日も、廃墟では熱気にあふれた活動が続けられました。紙、絵の具、筆、ニカワ、
板、ボール紙、さお、そのほかありとあらゆる材料が持ち込まれました。
一方でのぼりやプラカードを作り、一方では時のうまい子がいい文句を考えて絵の具でかきつけました。


   .┌─────────────────────┐
   .│   時間のせつやく? でも、誰のために?   ..│
   .└───┬─────────┬───────┘
    ┃    │   ?  なぜ ? ..├─────┐ ┃
    ┃    │? 時間がないのか?│ 日曜日 ...│ ┃
    ┃    │   僕たち子供が  .│   6時 ...│ ┃
    ┃    │  おしえてあげよう!.├─────┴────┐
   ┌───┤大集会に来たれ!  │   !注意!      .│
   │来たれ│              │みんなの時間に    ...│
   │日よう .└─────┬─┬─┘一大事がおこっている!│
   │円形げきじょう   ┃│  │   時間はどこにいったか?│
   │    .┌─────┴─┴──┐  このひみつを    │
   └───┤子どもたちは大きい声 │     おしえよう! .│
    ┃   .│     でよびかける  ├─────────┘
    ┃   .│みんなの時間は     │            ┃
    ┃   .│ぬすまれてるぞ!    │            ┃
    ┃   .└──────────┘           ...┃
    ┃     ┃            ┃             .┃ 

278 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/13 00:12 ID:b8sLorEM

用意ができあがると、子ども達は円形劇場に整列し、ツンクとアサミとマコを先頭にプラカードや
のぼろを押し立てて街の中へ足音も高く歩調をそろえて行進してゆきました。

┌───┐  ┌─────┐ ┌───┐
│      │  │       .│ │      │
└─┰─┘  └──┰──┘ └─┰─┘          ノハヽヽ
ノノノ从ヘ§ノヽ§∋o/ハヽ@ノハ@ノハヽヽ∋oノハヽ 〆〃ハ (/0―0)
川’ー’)( ・e・) ( ´D`)( ‘д‘)(〜^◇^) 川o・-・)∬ ´◇`)(   )
(   ) (   )  (   ) (   ) (   )   (   ) (   ) 人 Y
し(_)  し(_)   し(_)  し(_)  し(_)    し(_)  し(_) し'(_) 

279 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/13 00:13 ID:b8sLorEM

みんなはブリキ缶や笛をにぎやかに鳴らし、歌を唄いました。その歌はツンクがこのデモ行進の
ために特別に作ったものです。



     みんな聞いとくれ、ぼくらの言うことを。12時5分前になった、さあ目をさまして、

               気をつけろ、時間を盗みに、やつらが来るぞ。

        みんな聞いとくれ、ぼくらの言うことを。苦しまされるのはもうやめろ!

          日曜日の6時に集まるんだ、そしたらみんなは自由になれる!
    \\                                           //

       ノノハヽ  ノノハヽo∈oノノハヽoノノノ从ヘ§ノヽ§∋o/ハヽ@ノハ@ノハヽヽ
      从* ^0^)从 `。っ´)  从*・ 。・从川’0’)( ・e・) ( ´0`)( ‘д‘)(〜^◇^)


何回かは交通の邪魔になったためにおまわりさんがとんできて、子供達を追い払いました。
でも子供達はいっこうにへこたれません。すぐ別の場所に集合してやり直すのです。
しかし、何事も起こりませんでしたし、灰色のヤマザキ達も、一生懸命目ほ光らせていたのですが、
どこにも姿を現しませんでした。 

280 :ふくれあがった夢とすこしのためらい:03/03/13 00:14 ID:b8sLorEM

けれども、子供達がこのデモ行進を見て、ぞろぞろと列に加わってきました。しまいには、数百人、
数千人にふくれあがったほどです。


                   λλ λλ..... 
               λλλ λ λλ λ λ.....
            λ  λλλ   λλ  λλλ...
           λ λλλ λ λ λλ λ.....
       λλ λλ λλλ λλλ λλ..... 
  λ λλλ λλ λ  λ λλλ λλλλλ... 
          λ λλλλ λλ λλλ λ..... 
               λλ λλ λλλ λλ.....  
                  λ  λ   λλ.....   


こうして子供達は大都会の通りを練り歩き、世の中を変える大事な大集会に来てくれと、大人達に
呼びかけてまわりました。

(つづく) 

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